2019年頭所感 「勇気をもって踏み出そう 建設産業の未来のため」
2019年頭所感 「勇気をもって踏み出そう 建設産業の未来のため」
日本建設産業職員労働組合協議会 議 長 久保田 俊平
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
加盟組合の皆さまには、日頃より日建協活動に対し多大なるご理解と積極的な参加をいただいておりますことに感謝申し上げます。本年も活動が実り多きものとなるよう邁進してまいりますので、引き続きのご支援ご協力をお願いいたします。
2018年を振り返ってみますと、特に印象に残ったのが 「働き方改革関連法の成立」 ではないでしょうか。働き方改革の大きな柱である長時間労働の是正は、今後の私たちの働き方に大きく影響を与えるものとなりました。行政や業界団体では、週休二日の実現をはじめとした様々な施策を発表し、取り組みを進めています。また、皆さんの企業においても、これまで以上の高い意識で労働環境改善にむけて取り組んでいると会社訪問を通じて感じました。
しかしながら、このように取り組みが急速に進む中、組合員の皆さんからは 「業務の粗雑化」 「上司からの無茶な時短の指示」 「労働時間の不適切申告」 「賃金の減少」 などを懸念する声が聞こえてきます。今後、これらの戸惑いや不安を払拭していく必要があります。私たちが前向きかつ意欲的に労働環境改善に取り組んでいくためにも、行政や業界団体に対しては、より実情を理解した上での施策を求めていかなくてはなりません。また、企業においては、労使それぞれが納得する議論をし、取り組みを進めていくことが必要であると考えます。
私たち組合員も、ただ成り行きに任せるだけではいけません。これまで建設産業に根付いた古くからある慣習や体質に対しては 「まあ、こんなもんだろう」 「今までもこうだった」 と流されるのではなく、本当にあるべき姿なのかを見極め、必要であれば改善していかなくてはなりません。そして、企業内における労働環境改善にむけた取り組みに対しては、しっかりと意義を理解し、率先して取り組んでいく必要があります。日建協執行部は引き続き、行政や業界団体など外部に対して私たちの実情を伝え、改善を求めて声を上げていきます。そして、加盟組合の活動がより有意義となるよう、これまで以上に支援にも力を注いでいきます。
今後、建設産業の情勢はめまぐるしく変化していき、組合員に求められるものも大きくなっていくでしょう。お互いが助け合って個人では越えられない壁を越え、目標にむかうことができるのは労働組合です。さらに、大きな理想を追い求め続けることができるのも、私たち労働組合ではないでしょうか。組合員一人ひとりが大きな志を持ち、日建協のめざす 「誰にとっても働きやすい、魅力あふれる建設産業」 へむけて、ともに頑張っていきましょう。