東西組合細見 neo20/三井住友建設社員組合
1887年創業の三井建設と1876年創業の住友建設が合併し、2003年4月に三井住友建設株式会社が誕生しました。会社事業は、国内土木、国内建築、海外を3本柱として、特にPC橋梁や超高層集合住宅、インド以東のアジア地域での海外事業に注力しています。
三井住友建設社員組合は、会社の合併に伴い、2003年7月に新組合として発足し、2023年には設立20周年を迎えました。現在の本社所在地である東京都中央区佃の隅田川沿いに組合事務所を構えています。2024年度は、「あるべき姿に向けて」を活動方針として掲げ、組合員の賃金や働き方など将来を見据えた精力的な組合活動を労使一体で展開しています。
◆ 設 立:2003年7月 | ◆ 組合員数::2,215名(2024年6月30日現在) |
◆ 本部執行委員数:9名 | ◆ 組織率:73% |
◆ 支部数:12支部(北海道、東北、本店、東京土木、東京建築、横浜、中部、大阪、広島、四国、九州、国際) | ◆ 執行委員会:月2回(基本は隔週開催、必要に応じ随時開催) |
時短や週休二日制推進にむけた取り組み
組合では、労働時間の短縮と週休二日制の実現に向けて、2024年4月に適用された時間外労働の上限規制の理解促進のために、規制内容を記載した卓上カレンダーを組合員へ配布しています。また、6月から7月までを対象とした勤務状況アンケートを8月から9月にかけて実施し、労働状況の把握や会社への提言材料として活用しています。さらに、時短推進委員会や衛生委員会への出席を通じて、組合員の意識向上をはかっています。
一方、会社では、年度ごとに時短実現プログラムを策定し、土木部門では年間104日の閉所(困難な場合には年間104日の休日100%取得)を目指しています。建築部門では、外勤社員の4週9休の取得を推進し、土日祝日出勤の振替休日に加え、月1回の有休取得を奨励しています。また、各月に設定した労働時間を超えないよう管理を徹底しています。
つながりを深め、働きやすい環境づくりへ
組合員のエンゲージメント向上や支部間交流の深化について、特に注力しています。組合員のエンゲージメント向上をはかるため、支部執行部同士の活動活性化を目的とした支部間交流を実施しています。例えば、九州支部が東北支部に赴き、合同執行委員会を開催するなどの取り組みを行っています。また、外国籍の組合員の意見を反映するために執行部へ外国出身の方を迎え入れたり、支部単位での支店幹部との面談や提言活動を通じて、多くの組合員の意見を反映させる機会を増やしています。これらの取り組みを通じて、組合員の意識向上と組織全体の連携強化をはかっています。特に、組合員のエンゲージメント向上は、組織の一体感を高め、働きやすい環境づくりに寄与するため、積極的に取り組んでいます。
将来を見据えた組合機能の強化
今後の課題として組合機能の強化を掲げています。具体的には、本部、専門部、支部機能の強化を目指し、組織全体の効率化と効果的な運営を目指します。
また、時間外労働の上限規制の導入による業務と時短の板挟みや、管理職と所長の意識の差、メンタル不調やハラスメントなどの問題に対する組合員の声が寄せられています。これらの課題に対処するため、組合では外部講師による役員研修やWEBセミナーの実施などを通じて、組合員の人材育成と能力向上をはかっています。現在は資産運用がメインのWEBセミナーですが、今後は業務に係る内容も取り入れ、組合員のスキルアップを支援していきます。組合員がより専門的な知識を身につけ、業務効率の向上とキャリアアップがはかれるよう組合からも積極的に支援していきます。
組合員のエンゲージメントを向上させるために本部や支部役員から積極的に組合員へ交流をはかり、支部間交流の開催や意見交換の場を増やすなど、組合員の意識向上や組織全体の連携強化に力を入れている様子がうかがえました。取材にご協力いただきました徳山委員長、今井書記長、ありがとうございました。