NikkenkyoNews Vol.53 「めざせ 4週8休!」作業所訪問記② ふくしま国際医療科学センターB・C棟建築工事

ふくしま国際医療科学センターB棟・C棟・受電施設棟(仮称)建築(再)工事
於:福島県福島市
訪問日:2015年6月8日(月)

 

C棟 完成パース

C棟 完成パース

「めざせ 4週8休!」作業所訪問記では、週休2日モデル工事や4週8休の実現にむけて積極的に取り組んでいる作業所を訪問し、休日取得のための課題や解決策について取りまとめ、皆さんにお伝えしていきます。今回はふくしま国際医療科学センターB棟・C棟・受電施設棟(仮称)建築(再)工事を訪問しました。

 

工事名:ふくしま国際医療科学センターB棟・C棟・受電施設棟(仮称)建築(再)工事
工 期:平成26年5月9日~平成28年1月29日
発注者:公立大学法人 福島県立医科大学
施工:戸田建設株式会社

 

C棟 躯体工事状況

C棟 躯体工事状況

このプロジェクトは、東日本大震災に伴う福島原発事故で放射線を被曝した福島県民の長期ケアと治療方法研究を目的として、福島県立医科大学キャンパス内に複数の施設を現在建設中です。作業所の休日設定については、福島県内の厳しい労務事情の中、作業所独自に4週6閉所を目標として掲げ、休日取得に取り組んでいます。昨年5月に着工以来、今回の訪問時(進捗率54%)までに、土日祝日取得率75%で推移しています。実際の取り組みをいくつかご紹介します。

 

・作業所長が4週6閉所の方針を掲げ、分離発注の設備工事会社を含め、「プロジェクト閉所カレンダー」を用いて休日に関する情報を共有している(初期の災防協等で協力会社に方針説明実施)。
・大学行事(入試、学校祭、卒業式等)に合わせて年間閉所日を計画
・契約後の準備期間に分離発注会社を含めて受発注者間で各社の実施工程で総合調整をはかり、総合実施工程表を作成し、クリティカルパスについて情報共有している。

 

 

作業所長からは、

作業所訪問の様子

作業所訪問の様子

「分離発注方式の場合、工程に関して総合調整がはかられていない場合が多い。」
「契約工期については、選定された施工者が発注者と協議して決めることが出来れば4週8休も実現可能となる。ただし、協力会社の理解と協力が必要。」
「工程に余裕があるから4週6閉所出来るわけではない。いかに4週6閉所出来るよう工程調整するかが重要である。」
「最近は職員からようやく『趣味の時間が取れて嬉しい』という声が聞こえてくるようになった」などの意見をいただきました。

 

日建協ではこうした作業所訪問をつうじプロジェクトの特性に応じた課題・解決策を整理するとともに、作業所における4週8休の実現にむけた提言活動に反映させていきます。