続・東西細見31 ― 丸彦渡辺建設職員組合

後列左から 伊藤制度賃金対策部長、小島青婦部長、福士組織・教宣部長、清川副書記長、安達副制度賃金対策部長 前列左から 岩浪副委員長、近藤委員長、小関書記長

丸彦渡辺建設株式会社は、大正7年に北海道池田町で創業し、樺太での事業展開、敗戦による接収を経て、昭和23年に現本社のある札幌市に本拠地を移しました。
建築分野での施工を多く手掛けており、繋がりの深い紙パルプ業界の工場建設では、保守・メンテナンスまでのトータルサポート事業を全国各地で展開しています。
北海道内の建設会社で初めて労働組合を組織したのが丸彦渡辺建設職員組合であり、労働組合の必要性を訴え、勇気を持って旗揚げした初代委員長の強い思いは、現執行部までしっかりと引き継がれています。

 

◆ 設 立 : 昭和44年9月
◆ 組織率 : 52%
◆ 本部執行委員会 : 月2回(常任)
◆ 組合員数 : 153名(平成27年10月末現在)
◆ 執行委員数 : 8名(常任)
◆ 支部体制 : 5支部

実りある未来へ向かい大いに躍動していこう !

近藤執行委員長

今年度は、スローガン 「さらに前進 さらに躍進 実りある未来へ躍動しよう!」 を掲げ、「組織活動」 「制度賃金活動」 「教宣活動」 「青婦活動」 の4本を柱として積極的な取り組みを展開しています。このスローガンには、現状に満足することなく、労働環境の改善や賃金交渉での満額獲得をめざし、安定した生活を取り戻すために前進し続け、組合員の実りある未来へ向かい大いに躍動していこうという思いが込められています。

具体的には、コミュニケーションの推進に力を入れ、組合員全員が働きやすさとやりがいを感じられるよう取り組んでいきます。そして、メンタルダウンする者や退職者が出ないよう組合全体の連帯感の創出をはかり、サポートしあえる組織力の向上をめざします。会社に対しては、技術者不足が今後ますます深刻になると予測されることから、組織的な技術支援体制の強化をもとめます。また、人事考課制度の適正な運用について確認していきたいと考えています。

組合員とその家族が参加できるレクリエーション

コミュニケーションの推進にむけた活動の一つとして、各支部を主体としたレクリエーションを毎年実施しており、組合員にとって、仕事の疲れやストレスを癒す貴重な息抜きの場になっています。基本的に家族参加型であり、ボウリングやバーベキュー、ワカサギ釣りやマス釣り体験、そして動物園など、子供たちが楽しめる企画が実施され、家族ぐるみでの交流も深められています。

レクリエーションの様子は、年2回発行の機関誌 「友好」 で写真を交えて紹介し、さらに多くの方に参加いただけるよう努めています。

 

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時短に対する意識向上をはかりたい !

小関書記長

小関書記長

時短推進活動は、まずは組合員自身の意識が何より重要だと思います。当職組では 「時短ポスター」 「時短川柳」 「時短アイデア選手権」 など、組合員全員を対象とした公募型企画を毎年実施し、積極的な活動参加と意識高揚に繋げています。

2013年度には 「時短アイデア選手権」 を開催し、組合員が日頃考える様々なアイデアを募りました。18作品の応募があり、組合ホームページ上での一般投票を経て、『ノー残業のシフト化』 が最優秀賞に選ばれました。このアイデアは、工程云々を考えずに早く帰りたい日をシフト欄に各自記入し、職場内の連携とコミュニケーションによりノー残業を皆で実現するというものです。平日の夜に時間をつくり、好きなことに使ってストレスを発散することで、業務の効率化に繋がることをめざしています。

また、前年の 「時短川柳」 最優秀賞は、『頼むなら 絶対使うな 「今日中に」 』 でした。受賞作品は、各自の時短を考えるきっかけにしてもらいたいとの願いを込めて、全組合員に発信しました。

統一土曜閉所への取り組みを通じて

Compass 9月号でも紹介していただきましたが、6月の統一土曜閉所運動では閉所率91%を達成し、この一年で飛躍的に伸ばすことができました。始めは一部の支部から土曜閉所率が上昇していき、それを見た周りの支部が 「自分たちもできる !」 と思うようになり、徐々に閉所する作業所が増えていきました。今では 「閉所するのがあたりまえ」 との意識に変わりつつあります。

この統一土曜閉所運動を通じて実感しましたが、小さなところからでも、まず変えていくことが重要だと思います。こうした変化は当職組にとどまらず、日建協全体に拡がり、さらに建設産業全体へと波及できるものだと信じています。「一人ひとり」 ではなく 「全員」 が時短の意識を高めるという活動に変えていくために、これからも積極的な取り組みを進めていきたいと思います。

 



働くものの意識への働きかけ、そして組合全体の連帯感と組織力の醸成にむけた取り組みに重きを置いて活動されており、日建協としても学ぶことの多い取材となりました。
丸彦渡辺建設職員組合の皆さんの活動が、今後さらに実り多きものとなりますよう祈念いたします。日建協も全力で応援していきます。

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