続・東西組合細見34 ― 松村組職員組合
松村組は1894年に創業し、京都府を中心とした近畿各地で、公共事業 (学校、病院等) や陸軍などの施設を建設しました。1910年代には姫路城 (白鷺城) の修復も行いました。創業以来、その時代時代の社会から求められるニーズに応えながら、全国各地にその足跡を残してきました。
松村組職員組合は1947年に結成され、これまで大きな壁をいくつも乗り越え、今年で70周年を迎えることとなりました。
◆ 設立 : 昭和22年
◆ 中央委員会 : 月4回
◆ 組織率 : 56%
◆ 組合員数 : 207名 (平成28年10月末現在)
◆ 執行委員会 : 2ヶ月に1回程度
◆ 支部体制 : 6支部
昨年度を振り返って
昨年度は 「組合員の待遇改善」 と 「ワーク・ライフ・バランスの充実」 の2つを重点活動として取り組んできました。
「組合員の待遇改善」 では、組合員から寄せられたアンケート結果や日建協を通じて得た情報、他加盟組合の動向を基に要求内容を検討し、春季賃金交渉に臨みました。会社回答は満額回答とはなりませんでしたが、その後の粘り強い交渉の結果、昨年と比較して一般職を含むベースアップおよび年間一時金の増額など、一定の成果をあげることができました。また会社側も初任給を引き上げるなど、組合員の待遇改善について真剣に取り組んでいることを実感できました。
「ワーク・ライフ・バランスの充実」 では、私たちが休める環境の整備と、休むことに対する意識づけをすることが重要と考えています。その活動の一環として、統一土曜閉所運動の取り組みや時短アンケートを実施し、日建協の会社訪問では、日建協とともに会社側へ所定外労働時間の削減、および統一土曜閉所率の向上にむけた協力を働きかけました。引き続きさらなる職場環境改善と時短意識高揚への取り組みを行っていきたいと思っています。
風通しのよい職場づくりに向けて
当組合では、組合員の連帯意識高揚を図るため、毎年レクリエーションを行っています。レクリエーションはさまざまな部署の組合員や会社役員との交流、かつ相互理解を深める良い機会であり、ワーク・ライフ・バランスの充実を図るきっかけだと思っています。
本部では、各支部の開催しやすい環境を後押しするため、レクリエーションの実施事例を情報収集し、各支部に水平展開しています。
東京支部ではボウリング大会を実施しました。参加者同士が盛り上がり、後の懇親会でも親睦を深めることができたので、大変有意義なレクリエーションとなりました。今後もこのような活動を継続し続けることで、職員同士が率直に意見を言い合うことができる、風通しの良い職場づくりをしていきたいと思っています。
職員組合の役割と今年の活動方針
私たちの活動の中で、社内の人材流出を回避するための取り組みは、非常に大きく重要な役割の一つと考えています。そのため、今年度も昨年度に引き続き 「組合員の待遇改善」 を重点活動としています。組合員は今まで厳しくつらい時期を乗り越えてきました。その努力に報いるためにも、賃金水準の向上をめざしていきたいと思っています。
そしてもう一つは 「時短活動の推進」 です。各部署において長時間労働が常態化している現状には会社側も危機意識を持っています。この流れに乗り、組合員一人ひとりが 「心と体の休息」 を取れるように、職場環境の整備などの具体策を会社側に提言していきたいと思っています。
現在、池田委員長は札幌、上園書記長は大阪で日々の業務をこなしながら組合活動で活躍しています。インタビュー当日もお忙しい中、両名に時間を割いていただき、いろいろな質問に熱心に答えていただきました。池田委員長が 「以前とは違い、今は組合員同士の一体感を感じている。」 とおっしゃっていたことがとても印象的でした。松村組職員組合の今後の活躍に期待しています。