誰もがいつまでも働ける 誰からも誇りに思われる産業 ―日建協ビジョン2030
なぜビジョンを描いたのか
日建協活動は、これまで労働条件の改善や、働き方改革による労働負荷の軽減といった、どちらかと言えば「内向きな魅力」の向上が中心でした。しかし、これからはそれにとどまることなく、バリューチェーンの適正化や一般社会において建設産業の存在意義があらためて認知されるような、「外向きな魅力」の向上が必要であると考えました。
そこで、昨年度は建設産業がすべての人にとって魅力ある産業であるために、何が必要かについて議論を重ねました。その結果として、10年先の建設産業のあるべき姿・ありたい姿の指針である、日建協ビジョン2030「誰もがいつまでも働ける 誰からも誇りに思われる産業」を策定し、長期的な視点で日建協活動を検討していくこととしました。
誰もがいつまでも働ける
人々の安心安全な「生活の場」を支えることは建設産業の普遍的使命です。そのために、私たちは日々地球と向き合い、自然と対峙しています。この使命はこれからも決して変わることはありません。なぜなら、この使命の先に、私たちを含むすべての人の幸せな生活があると考えているからです。
その使命を全うするためには、関係するすべての人が将来への希望を持ち、安心して働き続けられる環境が必要です。その先に建設産業の健全で持続的な発展があります。
私たちは、誰もが働ける環境を整えるにとどまらず、いつまでも働ける、働きたいと思える環境が実現できている産業を目指します。
誰からも誇りに思われる産業
私たちの仕事は、地図に残るダイナミックさがあり、さまざまな人たちが協働して、一つのものを作り上げていく醍醐味があります。そして、社会を支えているという誇りとロマンあふれるものだと考えています。
しかし、仕事の忙しさや大変さから、それらを感じられない状況に置かれてしまっている人がいます。
また、建設産業へのマイナスイメージが先行し、そうした魅力に気づいてもらえない状況もあります。
2030年にむけ、建設産業は、私たち自身が胸を張り、誇れる産業になっていたいと考えます。そのために、私たちは一丸となって、高いモラルのもと社会に貢献し、評価される仕事をしていきます。そして、私たちの仕事を通じて、全世界の誰からも誇りに思ってもらえるような産業を目指します。
どんな活動を進めるのか
今年度はその実現にむけて、10年後の未来を起点にバックキャスティング(未来から逆算)して中期目標を設定するなど、新たな発想や取り組みを生み出すべく、活動の方向性について討議を行う場として常設の実行委員会を設置しました。
実行委員会では、ビジョン実現のために具体的な実行計画(ロードマップ)を立案します。日建協活動の方向性についての見直しや議論を進めるだけでなく、加盟組合内でも問題点の抽出や、日建協ビジョン実現にむけた取り組みについてともに議論していきます。
わたしたちが目指すべき姿
誰もが、やりがいと将来への希望をもち、安心して働き続けられる産業でありたい。
大切な家族や友人をはじめ、すべての人たちから誇りに思ってもらえる産業でありたい。
その先に、産業の健全で持続的な発展があります。
これからも人々の暮らしを支え続けるために。
そして、すべての人のハッピーな未来のために。