日建協 2023年 政策提言 魅力あふれる建設産業にむかって一歩前進!

日建協では、建設産業がかかえる諸課題解決のために、毎年政策提言書を作成し、国土交通省本省および各地方整備局に対して政策提言を実施しています。今回は7つの項目、9つの提言を行いました。今号では継続して要請していた提言のなかで、成果を得られた回答の一部をご紹介します。
2023.04-2023seisakuteigen.pdf (nikkenkyo.jp)


【回 答】
■休日の量の確保から質の向上にむけて、直轄工事において法定休日、所定休日を月単位で休めるようにしていく。
■今年度から労働局、都道府県、市町村、各種業界など、公共工事において毎週土曜日の現場閉所をめざす取り組みを行っている。
■本官工事および分任官工事の一部で土日を休む完全週休2日工事の試行に取り組む。

【日建協コメント】
週休2日(原則土曜閉所)の実現は、継続して要請しており、今回の政策提言に対する各地方整備局の回答では、月単位の週休2日にむけた取り組みが多くみられた。日建協がめざしている4週8閉所の実現にむけて、少しずつではあるが進んでいると感じている。


【回 答】
■民間工事における取り組みを強化していくため、受発注者間および元下間を対象としたモニタリング調査を実施し、民間発注者などに対して工期の適正化にむけた働きかけを行っていく。
■今年度、著しく短い工期による請負契約がされていないか、工期設定について民間発注者へのヒアリング調査を行う。

【日建協コメント】
国交省は2020年の改正建設業法による著しく短い工期による請負契約の禁止について、地方公共団体、建設業団体、民間発注者団体などへの周知・啓発をしている。今年は民間発注者へ直接ヒアリング調査を行うという回答があり、今後民間工事へ波及するように引き続き要請していきたいと考えている。


【回 答】
■昨年の政策提言で他地整のウィークリースタンスの運用の話を受け、昨年8月から工事についてもウィークリースタンスの取り組みを始めている。
■設計業務やコンサルタント業務などで推進しているウィークリースタンスを今年度から工事にも拡大している。
■ウィークリースタンスについては、まだまだ普及していない市町村に理解してもらうよう周知していく。

【日建協コメント】
ウィークリースタンスの工事への適用は2019年から継続して要請している。2019年時点では北海道開発局、東北地整のみであったが、2020年に中国地整、2022年は近畿地整、2023年は北陸地整で工事への適用が始まり、継続して要請してきた結果だと感じている。


ー おわりに ―
国土交通省では、担い手確保や生産性向上などの建設産業における課題解決にむけた取り組みが進んでいます。日建協の政策提言を受けて、近畿地整ではウィークリースタンスを工事へ適用するなど、継続して要請してきた成果が出ていると感じます。
今回、政策提言を行って、願い求めることを言い続けることで少しずつ変わっていくことを感じました。日建協は今後も組合員の皆さんの声を大切にし、政策提言活動をしていきます。