東西組合細見 neo11/中山組職員労働組合

株式会社中山組は1923年(大正12年)、中山吉次が北海道空知郡滝川町(現滝川市)にて創業し、国有鉄道羽幌線工事の砂利搬入を請け負うことから会社の歴史が始まりました。主に北海道全域で多数の土木・建築工事の施工実績があり、2020年からはSDGsの取り組みも積極的に行っています。
中山組職員労働組合は、1974年(昭和49年)4月に結成されました。今年度は「明るい職場が未来を変える 労使が創る確かな未来」というスローガンのもと、変化する時代に柔軟かつ迅速に対応しつつ、組合員が安心して働ける、働きたいと思える職場環境づくりをめざして取り組んでいます。


◆設 立:1974年4月(昭和49年4月)  ◆組合員数:125名(2021年9月30日現在)
◆本部執行委員数:11名          ◆執行委員会:月1回
◆組織率:48%


組合員の想いや意見をさまざまな形で集約する

組合のスローガンについては、組合員の想いを反映させたいと考え、毎年定期大会開催前に募集し、その中から執行部が選定しています。
毎年10月にオルグという組合員同士の懇親会を開き、組合員の意見聴取をしていますが、今年はオルグを行えなかったので、LINE WORKSというコミュニケーションツールを活用し、アンケート等で意見聴取や集計を行っています。

働き方改革実現にむけてのロードマップを作成

小笠原委員長

現執行部の小笠原委員長が執行委員長に就任したのは2018年。当時は2019年の働き方改革関連法の施行が迫るなか、社内では時間外労働時間や休日出勤の削減をはじめとする多くの課題が山積している状況でした。
これらの関係法令への適切な対応、さまざまな課題解決のためには、年度毎の明確な目標を決め、進捗管理しながら段階を踏んで働き方改革に取り組んでいく必要性を感じました。そこで、2024年の時間外労働の上限規制適用も見据えたロードマップを2019年に作成し、会社に提出しました。なおロードマップは2024年をゴールと捉えず、一つの取り組みが大体3年スパンくらいで一区切りするという考えに則り、2027年までの目標・工程を設定しました。
これを受けて、昨年会社も現場の週休2日実現にむけた「アクションプログラム」を出して年度毎の目標と進捗状況の管理に取り組み始めました。段階的にステップアップしながら働き方改革を実現しようという、私たち組合の想いが確実に伝わっているものと思います。現在は労使一体となって、適宜現場の社員をサポートしながら、4週8休に力を入れて取り組んでいます。

もどかしい思いを抱えながらの組合活動

藤田書記長

新型コロナウイルス感染症拡大により、組合としてこの2年間さまざまなイベントやレクリエーションが開催できず、組合員同士の交流やコミュニケーションが思うようにはかれないもどかしさを抱えながらの組合活動が続いています。2年前まではルスツリゾート等で組合員の家族同士での旅行企画等を毎年行って大変好評でしたが、それも実施することができず、コロナ禍で社員同士や家族で遊びに行けない事がストレスになっている、という組合員からの話もありました。そこで、少しでも組合員やその家族に楽しんでもらおうと、2021年9月にグルメカタログギフトの配布を行いました。
コロナ禍にようやく収束の兆しが見えてきた今、何とかして組合員同士の交流の場を設けたいという強い想いをもとに、知恵を絞って企画を検討しているところです。


今回の取材を通じて、まず働き方改革実現にむけて労使一体となって真摯に取り組もうとする小笠原委員長の熱のこもった言葉が大変印象に残りました。また、コロナ禍での制約の中でも、組合員のことを親身になって考え、少しでも組合員とのコミュニケーションを充実させたいという執行部の想いが強く感じられました。
取材にご協力いただきました小笠原委員長、藤田書記長、ありがとうございました。日建協はこれからも、中山組職員労働組合の活動を応援していきます。