政策提言 建設産業の働き方改革は4週8休から
日建協では、作業所全般の労働環境の改善にむけて、諸課題の解決をめざして提言活動を実施しています。
ここでは提言書の作成から実際の提言活動、提言に対する回答などを紹介します。
日建協の政策提言は、政策企画局の産業政策グループが主に担当して作成しています。産業政策グループでは行政や経営者団体、関係団体、建設専門紙などとの意見交換や、モデル作業所訪問や出前講座などのイベントの開催を通して、日々建設産業における課題の解決にむけた情報収集を行っています。
そのような活動をベースに、各種会議やアンケートを実施し、加盟組合員の 「生の声」 を集めて提言書を作成しています。
2017年3月から5月に行った2016年度の提言活動では、提言書のサブタイトルを 「建設産業の働き方改革は4週8休から」 と題し4週8休の実現を主題としました。
できあがった提言書を用いて国土交通省本省に提言活動を行います。また、その回答をもって全国の地方整備局や関係団体との意見交換も実施しました。
日本建設産業職員労働組合協議会 2016年度 政策提言
~建設産業の働き方改革は4週8休から~提言1.4週8休の実現
提言2.片務性の解消
提言3.民間工事への波及
提言4.担い手確保
その他 単身赴任者の帰宅旅費の非課税化※ 詳しくはこちらで → http://nikkenkyo.jp/archives/952
昨年度の提言では従来とは異なる特徴的な回答がありました。回答後に実施された国土交通省の施策も併せて紹介します。
2016年度の提言に対する回答の中には今までとは趣の異なる回答 (図中 NEW! の部分) があり、さらに回答後の週休2日に対する施策立案のスピードは目を見張るものがありました。これらのことは日建協が長年訴えてきた4週8休、ひいては4週8閉所の実現に少しずつ近づいてきたのではないかと思います。
国交省発注工事での週休2日試行工事は、受注後に施工会社が立候補して実施することとなっています。ぜひ試行工事で週休2日に取り組んで、課題の洗い出しと解決を進めていきましょう。
建設産業においては以前より担い手確保の問題から労働環境の改善が叫ばれてきました。そこに働き方改革がスタートし、さらに電通の事件やクロネコヤマトの問題で長時間労働にスポットがあたり、建設産業では新国立競技場での悲しい出来事が起こり、労働環境改善の必要性は高まってきていました。そのような状況下で、国交省における働き方改革に関する各種施策の実施スピードは驚くほど速く、さらに業界団体の動きも加速化しています。
以前より、私たちが求めていた4週8休は実現に近づきつつありますが、その速さによって組合員には 「やらされ感」 ともいえる感情が巻き起こるかもしれません。日建協では、このスピード感の中で見過ごされがちな組合員の声を拾いあげることが重要だと考えています。よりよい労働環境実現のために、引き続き提言活動を行っていきます。