日建協 出前講座2021 学生に伝えたいゼネコンの魅力!

東洋大学での講義の様子

日建協では、将来の建設産業を担う土木・建築学科の学生にゼネコンの仕事内容や魅力を知ってもらうために、2006年より全国の大学で出前講座を開催しています。2021年度は7大学で開催し、合計743名が受講しました。講義後に実施したアンケートの結果や、講義の内容をいくつか紹介します。


学生が就職先に求めるものと、希望就職先は

学生は「働きやすさ」を気にしている
「給料が同額の場合、就職先に一番に求めるものはなにか」という質問には、僅差ではありますが、「社風、社員の雰囲気」が選ばれました。また、「労働時間」が減り、「福利厚生」が増えていることから、学生は働きやすさを意識していることがうかがえます。

希望就職先は「ゼネコン」が最多で、昨年より増加

講義内容を紹介します

出前講座では加盟組合より講師を募り、「建設産業の社会的役割」「ものづくりの魅力」「作業所での経験」など工夫を凝らした講義をしてもらいました。学生の皆さんの声と共にいくつか紹介します。



佐藤工業職員組合 大塚 直人/原 千晶

海外工事の魅力とは
・日本のゼネコンはインフラ工事を行っていることが多く、アジアの発展に貢献しているという実感が味わえます。仕事の成果が何十年にわたって世の中の人に影響を与え続けることに魅力を感じています。
女性活躍の現状は?
・男社会との印象が強いですが、近年は多くの女性が設計などの内勤にとどまらず、作業所においても活躍しています。育児中の職員は時短勤務なども利用して働いています。
学生の声
・海外での施工例もたくさんあり、海外志向が強い身としてはとても興味が湧きました。
・女性の活躍や海外の事例など、普段聞く機会が無い具体的な話を聞けたので勉強になりました。

 



東洋建設職員労働組合 西口 道大
ゼネコンの魅力とやりがい
・何十年、何百年先まで、何百万、何千万の人の役に立つものを作っているので、社会的意義や責任の大きさを感じられます。
・一品受注生産という特性から、無数の選択肢の中から自分の正解を見つける楽しさ、様々な人と協力していく楽しさがあります。
仕事の楽しさ、さまざまな土地での楽しみ
・上司より知識豊富な作業員との会話や、みんなで汗を流して一つのものを作り上げる楽しさがあります。
・いろいろな場所・地域で仕事ができること、その土地ごとの文化や食を知ることができること、人脈が広がる楽しさがあります。
学生の声
・地図に残る仕事であるということに興味を持ちました。大きな構造物を扱っていて、それが完成したときの達成感は、この仕事でしか味わうことができないと思いました。

 



フジタ職員組合 霜村 梨紗

若手社員のリアルな一日
・朝礼の準備や作業員の新規入場者教育、安全書類、施工図のチェック、現場の写真撮影・整理を通して施工管理の基本を学んでいきます。
・退勤時間は人によって、日によって様々です。20時になる日もあれば17時半に帰れる日もあります。
働き方改革への取り組み(建設産業のIoT化)
・様々な検査ツールや図面共有アプリなどを導入することにより、業務効率化や簡素化・標準化を図り、時短に努めています。また、業務の分担や引継ぎ・シェアをしやすくしています。
学生の声
・実際の社員の一日をスケジュールを通して詳しく学べたことは、自分の将来を考える有意義な講義となりました。
・BIM/CIMやロボットを活用した生産プロセスの効率化・高度化の部分で、ロボットをどのような形で生産性向上に役立てていくのかに興味を持ちました。


おわりに

受講した学生からは、「施工管理の仕事内容が詳しく知れてよかった」「働き方改革への取り組みがされていて、労働環境が良くなっている事が分かった」という感想が多数ありました。
出前講座は実際に作業所で働く組合員の雰囲気を感じることができる貴重な機会です。講師を務めていただいた皆様、お忙しい中、ご協力いただきありがとうございました。日建協では今後も、ひとりでも多くの学生にゼネコンの魅力を伝えられるよう出前講座を引き続き開催していきます。