日建協出前講座2023 「学生に建設産業の魅力発信」
日建協では、将来の建設産業を担う土木・建築系学科の学生にゼネコンの仕事内容や魅力を伝えるために、日建連と連携し、2006年より全国の大学で出前講座を開催、これまで延べ約8,000人の学生が受講しています。出前講座をつうじて、働き方改革が進んでいる建設産業のイマを知ってもらいたいと講義を行っています。
● アンケート回答結果
● 土木・建築の学生で希望進路の違いが顕著に
出前講座では講義後に学生の意識を調査するため、アンケートを実施しています。
希望就職先
希望就職先を聞いてみると、土木系を専攻している学生では1位に「官公庁(公務員)」2位に「ゼネコン」と続き、建築系を専攻している学生では1位に「設計事務所」2位に「ゼネコン」と続く結果となりました。
就職先決定で重視すること
就職先決定で重視することについては、「給料」が67.3%で1位となり、「労働時間」「仕事のやりがい」が続く結果になりました。
● 学生は長時間労働や転勤・異動の多さを敬遠
ゼネコンを希望しない理由
ゼネコンを希望しない理由を希望就職先にゼネコンを選択しなかった学生に聞いたところ、「労働時間が長そう」が1位、「転勤・異動が多そう」が2位でした。2022年度のアンケートから比較すると、それぞれ6.2%、2.9%増加しています。働きやすさを重視する傾向が強くなっているようです。
● 出前講座の紹介
建設産業のスケールの大きさ、建設DXなどの最新の取り組み、建設業のやりがいや魅力をゼネコンで働く講師が直接学生に伝えました。
受講した学生の声
- 出前講座を受けて、土木の技術者としてやっていけるように、自分でもさまざまなことを試行錯誤していこうと思った。
- ゼネコンについて元々興味を持っていたが、今回の講義をとおしてとても詳しく知ることが出来た。
- 残業が多いイメージがあったが、講義をつうじて実際は残業などが減少傾向にあることを知れた。就職先として、ゼネコンを検討するいい機会になった。
- 残業が多くつらいイメージはあるが、IoT化などで負担を減らす努力もされていることが分かった。
- ゼネコンの職員から直接講義をしてもらう機会が無かったので新鮮だった。
- ゼネコンは危険・きつい・汚いの3Kのイメージが強かったが、今回の講義を聞き、3Kも改善していることを知れた。やりがいのある仕事であり、建設業のイメージがいいものに変わった。
- ゼネコンは社会貢献などやりがいがあり、幅広い業務の中で、自分の得意なことを仕事に活かせるなど良い部分が多いと感じた。
- ゼネコンの仕事は規模が大きくてやりがいを持つことができそうだと感じた。
- ゼネコンに対する、曖昧なイメージがより明確なものとなり、就職への意識も変わってきた。
都市部・出身地を志望する学生が多数・学生の転勤敬遠が顕著!
ー 受講後アンケートより ー
希望する勤務地についてのアンケート結果では「国内ならどこでも」「国内外問わない」が合わせて約3割にとどまり、勤務地は日本全国どこでも構わないと考えている学生は少ない結果となりました。それ以外の約7割の学生が地元や都市部での勤務を希望している結果となりました。
おわりに
出前講座をつうじて、近年、働き方が大きく変わっている建設産業の実態が、多くの学生に伝わっていないことを感じました。知らないがゆえに学生が敬遠し、建設産業が就職の選択肢から外れないように、日建協では、建設産業のイマを学生に伝えられるよう魅力発信を継続してまいります。