議長メッセージ第4回 生き残りをかけた働き方改革
生き残りをかけた働き方改革
このたび経営者団体の日建連が発行する広報誌ACe 11月号で、特集「働き方改革の針路を探る」と題して座談会が開催され、労働組合を代表して出席する機会に恵まれましたのでご紹介します。
座談会では、日建連労働委員長の戸田建設㈱今井社長から、建設産業における就業者の高齢化や長時間労働などの課題に触れつつ、戸田建設㈱における「自分創造」を目指す働き方改革や総労働時間短縮の方策として「フレックスタイム制導入」など先進事例の紹介がありました。
また、カゴメ㈱CHO(最高人事責任者)有沢常務から、「カゴメが考える“生き方改革”」の取り組みや「転勤回避制度」など多様な働き方の人事制度改正など社員目線に立った大胆な改革について説明がありました。中でも、働き方改革を進め、課題を克服するために「経営トップの覚悟が大切」との話が印象的でした。
さらに、㈱ワーク・ライフバランスの浜田執行役員から、生産性を高めるうえでメンバー全員が周囲に忖度せず、率直に意見を述べられるという「心理的安全性」が大切であること、焦燥感で追い込まれて行うのではなく「先手を打つ働き方改革」が求められることなど、ご自身の経験を交えた新たな気づきとなる話がありました。
日建協からは、組合員の皆さんを代弁し組合員約1万5千人による「時短アンケート」の結果をもとに、「生活を犠牲にしながら働いている方が非常に多い」という現実や建設産業のあるべき姿について、「若手の声を反映させモチベーションを向上させるために必要なことは何か」など、なるべく本音で、率直に意見交換をいたしました。
建設産業で時間外労働の上限規制が適用となる2024年まで、残された時間は長くはありません。「建設業の就業者が今後激減するという危機感」を共有するとともに、「できることは何か」「どうすればできるのか」を各職場で主体的に考え、働き方改革を前へ進めていく必要性を強く感じています。
<リンク>
日建連広報誌ACe 11月号 特集「働き方改革の針路を探る」