2013年賃金交渉 誇るべき産業であるために みんなの気持ちを結集しよう

賃金

 

3月に入り、来年度の賃金を決めるための『賃金交渉』が本格的に始まる時期となりました。

私たちが働く建設産業は、経済の成長を支える社会資本を整備しています。その建設産業が将来にわたって誇るべき産業であるために、また安心して働き続けられる産業であるために、建設産業で働く私たちのあるべき賃金水準の実現をめざし、みんなの気持ちを結集して2013年賃金交渉に臨みましょう。

 

私たちの働く建設産業では、2012年度より本格化した震災復興関連工事の増加にくわえ、新政権の掲げる経済成長戦略により、公共建設投資の増加が見込まれています。

しかし、建設市場の6割近くを占める民間工事での受注競争は依然として厳しく、また、慢性的な技能労働者不足と労務費及び材料費の上昇から工事収益の悪化が懸念され、企業業績の大幅な回復は見込めない状況です。2013年賃金交渉を取り巻く環境は、依然として厳しい状況にあります。

 

厚生労働省の行う毎月勤労統計調査によると、労働者(パートタイム等含む)におけるボーナスを含む平均月間給与の水準は年々減少傾向であり(図‐2)、全国的に労働者一人あたりの賃金水準が低下していることが分かります。

2012年に日建協が実施したアンケートの結果(図‐3)では、建設産業で働く私たちのくらし(家計)について、子供2人を含む4人家族のお父さんに尋ねたところ、約半数にのぼるお父さんが「生活は苦しい」という生活実感を持っていることが分かりました。

安心できる生活の為にも、賃金水準の向上が必要です。

 

日建協加盟組合の賃金水準についてみてみましょう。図‐4は、厚生労働省が行っている賃金構造基本統計調査(H24年調査結果)の他産業と日建協賃金平均(H23年度賃金調査結果)を、定例月収と一時金部分に分けて比較した年収グラフです。

日建協の賃金水準は、35歳迄は全産業との差が小さいものの、40歳を超える時期から差がひろがり、45歳時点では全産業を大きく下回る水準となることが分かります。内訳を見てみると、定例月収については差が小さいものの、一時金において大きな差が見られます。

一時金を増加させることが、他産業に見劣りしない賃金水準を実現し、建設産業の魅力を高めることにつながります。

 

日建協は、組合員が安心して働き続けられるあるべき賃金水準の指標として、『日建協個別賃金』を作成しています。日建協個別賃金は、私たちが望む生活をするのに必要な生計費を、老後も含めて積み上げて作成しています。具体的には、結婚や育児、住宅取得、車の購入といった、人生において大きな出費を伴うイベントを想定し、その実現に必要な支出を考えています。

あるべき賃金水準である日建協個別賃金は、私たち組合員がモデルライフを送る為に必要な水準です。言い換えると、生涯にわたり、あるべき生活を送るために必要な『生活給』であると言えます。よって、現在の賃金水準と日建協個別賃金水準との乖離は、生涯にわたって必要な生活費に不足する部分になります。

図‐6にあるように、日建協個別賃金は、3つのモデルライフステージによって作成されています。決して贅沢な生活レベルではないと考えます。業績に左右されることなく、生活給として要求していきましょう。

 

建設産業の魅力を高め、誇るべき産業であるためには何が必要なのでしょうか?

日建協が2009年に行ったアンケートによれば、私たち組合員が建設産業の魅力を高めるのに必要なものとして、最上位に「賃金水準の向上」が挙げられています。

近年、建設産業に入職した若年層の離職も大きな問題になってきています。魅力のある産業でなければ、人材の流出は止まりません。

将来にわたり、みんなが安心して働き続けられる建設産業の実現、また離職や技術伝承問題の解決の為にも、賃金水準の向上をめざし、みんなの気持ちを結集して賃金交渉に取り組む必要があります。

 

賃金水準向上のスパイラルは、企業側の視点でみると図にあるとおり「企業業績の向上」がスタートとなり、業績向上が見込めない限り、そこで停滞したまま回りません。しかし、私たちの賃金水準向上のスパイラルアップを実現するために、まずは行動を起こし、スパイラルを動かすという視点もあります。

いろいろな取り組み、考え方を取り入れながら、人材力向上を実現し、スパイラルアップを起こしましょう!

ただ求めるだけではなく、厳しい労働環境にいる私たちの真の力が試されているのではないでしょうか。ガッツです!

 

 

※ 仕事の進め方10か条

①計画主義と重点主義:仕事の目標設定→計画策定をし、かつ重要度を評価すること。自分の在籍期間、今年・今月・今週・今日は何をどうやるか計画する事。すぐに走り出してはいけない。優先順位を付ける。

②効率主義:目的を十分に踏まえどのやり方が有効か出来るだけ最短コースを選ぶこと。通常の仕事は拙速を尊ぶ。

③フォローアップの徹底:自ら設定した計画のフォローアップをすることによって自らの業務遂行の冷静な評価を行うと共に次のレベルアップにつなげる。

④結果主義:仕事はそのプロセスでの努力も理解するが、その結果で評価される。

⑤シンプル主義:事務処理、管理、制度、資料はシンプルを持って秀とする。すぐれた仕事、すぐれた会社ほどシンプルである。複雑さは仕事を私物化させやすく、後任者あるいは他者への伝達を困難にさせる。

⑥整理整頓主義:情報収集、仕事のやりやすさ、迅速性のため整理整頓が要求される。資料を探すロスの他に、見つからずに結局イチから仕事をスタートするという愚を犯す。

⑦常に上位者の視点と視野:自分が課長ならどうするか部長ならどうするかという発想での仕事の進め方は仕事の幅と内容を豊かにし、自分及び組織の成長につながる。

⑧自己主張の明確化:自分の考え方、主張は明確に持つと共に、他人の意見を良く聞くこと。自分の主張を変える勇気、謙虚さを持つ事。

⑨自己研鑽:専門知識の習得、他部署、社外へも足を運ぶこと。管理スタッフならば、管理会計程度は自分で勉強し、身につけておく事。別の会社に移っても通用する技術を習得すること。

⑩自己中心主義:自分を大切にすること→人を大切にすること。楽しく仕事をすること。健康に気をつけること。年休をとること。

 

 

「誇るべき産業であるために みんなの気持ちを結集しよう」を今年のスローガンとしています。

安心して働き続けられる生活水準確保の為にも、建設業の将来の為にも、賃金水準の向上を求めて行きましょう!

 

 

 


 

 

みなさんもご存じのとおり、労働組合の大きな役割の一つは「賃金交渉」です。みなさんの生活、給料に直結する話ですよね。

みなさんの所属する労働組合の頑張りがあるものの、現状の取り巻く厳しい状況からは、大幅な給料の増額を勝ち取ることは難しいのではないでしょうか。

しかし、労働組合はよく “セーフティネット” と言われます。みなさんに、普段感じることの少ない安全網を張っているのです。みなさんの賃金水準が不当に低下しないように見張っているのも労働組合です。その恩恵の一つの例として、組合がある会社と無い会社の年間給料支払額について、なんと78万円も差があるのです!! 労働組合は、将来安心して生活を送れるよう、また仕事への意欲を高め、働き続けられるような賃金水準をめざし、会社と交渉しているのです。

 

日本の労働組合の組織率の状況は、昭和50年以降低下しており、現在は17.9%になっています。この原因には、雇用の多様化から、非正規労働者やパートタイム労働者が増えてきたことなどが考えられます。近年、組合員の労働組合離れという声が聞かれます。組合員の労働条件を見えないところで守っている労働組合についての理解促進も、今後の労働組合の課題です。

 

↑このページの上に戻る