NikkenkyoNews Vol.05 片務性への対応は?・・・国土交通省地方整備局提言活動 ③

東北地方整備局(写真左側)と 日建協(写真右側)

東北地方整備局(写真左側)と
日建協(写真右側)

東北地方整備局2014年6月 9日(月)

九州地方整備局2014年6月10日(火)

 

日建協では土木作業所における労働環境の改善をめざした提言活動のひとつとして、今年も国土交通省の各地方整備局に対して提言活動を実施しました。

今回は4つ提言活動のうち「片

九州地方整備局(写真左側)と 日建協(写真右側)

九州地方整備局(写真左側)と
日建協(写真右側)

務性の解消」について回答の一部を紹介します。なお、片務性とは、発注者という優位的立場を利用して、受注者に理不尽な要求を行うことです。日建協では「片務性を解消し、受注者と発注者双方が対等な立場で業務を行うべき」と訴えています。

 

両地方整備局とも「片務性はあってはいけない」との認識を持っています。これは国交省では共通した認識となっています。しかし、残念ながら片務性に悩んでいる作業所が今でも多く存在します。

 

東北地方整備局では、「工事発注に対する諸問題に適切に対応すべく、工事執行相談室を本局と各事務所に設置している。また、発注者支援業務者に対しても、地区を分けて年間2回、受発注者の対等性確保、発注者の優位的地位の濫用排除にむけて指導をしている。出前講座では発注者支援の企業等に対して指導をしている。」

九州地方整備局では、「片務性の解消、コミュニケーション強化をめざし「いきいき現場づくり」という取り組みを行っている。工事監理連絡会、設計変更協議会、ワンデーレスポンス等を使い、引き続き片務性の解消にむけて取り組んでいく。」

との回答でした。

「受注者から発注者にはなかなか言い出せない。」というのが受注者側の本音だと思いますが、両地方整備局とも片務性の解消にむけ少しでも受注者側の声を拾う努力をしていました。皆さん、発注者が受注者と対等になる努力をしています。今こそ受注者として発注者に意思表示をしていくタイミングではないでしょうか。

 

なお、東北地方整備局では、東日本大震災から3年と3ヶ月、発生当初から今日に至るまで、迅速な復旧等に携わった皆さんに敬意と御礼の言葉をいただきましたことを付け加えておきます。

 

次回は「設計変更」に関する提言について報告します。