オトナのさりげないニオイケア

ちょっとひといき

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皆さん、職場や家庭、また組合員同士でのコミュニケーションを取っていますよね。

特に、初めて会う人には良い印象をもって欲しいとの思いから、気を使うものです。

しかし、意外と気づきづらいのが自分のニオイ。口のニオイはもちろんですが、からだのニオイは自分でチェックすることがむずかしく、それゆえに悩ましい問題の一つです。

今回は「ニオイケア」についてご紹介します。人間関係を円滑にするためにもさりげないニオイのケアが重要です。

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カラダの気になる「ニオイ」には口臭と体臭があります。

口臭を生む原因の多くは口の中の細菌の仕業です。体臭を生む原因のほとんどは、皮脂や皮膚の表面にすむ常在菌の仕業です。この二つのメカニズムを見ていきましょう。

◆ 口臭

 ① 生理的口臭


誰にでもある口臭で、起床直後、空腹時、緊張時などに強まります。これは唾液の分泌が減少することにより、細菌の繁殖が活発になり、ニオイの原因物質を発生させるためです。

 

② 病的口臭


p12-03病的口臭は、糖尿病、肝臓疾患などが原因で起こる場合もありますが、90%以上は口の中に原因があり、歯周病、むし歯、歯垢、歯石などがあげられます。例えば、食べ物のカスがつまると、細菌が繁殖して歯垢となってニオイを発し、それが口臭となります。日本人の70%には、むし歯があるといわれます。あなたの口臭も、むし歯が原因という可能性は高いのです。

 

③ 飲食物による口臭


口臭の原因となりやすいのはニンニク、ネギ、ニラ、ラッキョウなど。とくにニンニクは腸から吸収された成分が血液中に入り、体中を回って肺から息として吐き出されるため、いつまでもニオイが残ります。

◆ 体臭

① 皮脂


皮脂はうすい脂のベールで皮膚をおおい、乾燥から守ってくれる大事な役割を担っています。しかし、皮脂に含まれる脂肪酸が空気に触れて酸化すると、嫌な脂っぽいニオイを放つことに。さらに皮脂に含まれるヘキサデセン酸は、年を取るとともに増えていきます。このヘキサデセン酸が常在菌によって分解されると、特有の脂臭くて青臭いニオイを持つ「ノネナール」に。これが加齢臭の正体だと、近年分かってきました。

 

② 常在菌


汗の通り道には、全身にある「エクリン腺」と脇やへその周囲にある「アポクリン腺」の二つがあります。エクリン腺からの汗は約99%が水分で、そのほかは塩分やアミノ酸のため、ほほ無臭ですが、汗に混じった皮脂や垢と常在菌が作用することによりニオイが発生します。一方、アポクリン腺からの汗は水分が約70%で、そのほかはタンパク質や脂質、脂肪酸など独特のニオイのもとになりやすい成分を多く含んでいるため少しニオイがしますが、そこに常在菌が作用することにより、不快なニオイを発生するようになるのです。

 

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まめ知識

ニオイは健康のバロメータ

 

私たち現代人は清潔志向・無菌志向がつよく、過敏になりすぎているきらいがあります。気にするのも度を超せば、弊害を招きます。

しかしながら、体臭が急にきつくなったりいつもと違うように感じたら、それは身体が不調を訴えているシグナルかも。

たとえば糖尿病の場合、糖代謝の異常により、血中に増加したケトン体という物質の影響で、甘酸っぱいニオイがすることがあります。ほかにも、甲状腺機能亢進症や腎臓や肝臓の病い、慢性中耳炎、蓄膿症などが身体のニオイと関連すると言われています。

 

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◆ 口臭予防には緑茶やリンゴ

口臭予防は、規則正しい食生活で唾液の分泌をよくしておくのが基本。しかし、急な対応として、唾液のかわりになる水分を補給することで口臭は弱まります。さらに、抗菌力の期待できるカテキンは緑茶などに多く含まれているため、食後のお茶は効果的です。

また、ニンニクの口臭対策に有効なのが「リンゴ」です。リンゴのポリフェノールと酵素が口臭をおさえるのに効果的。ポリフェノールは皮の部分に多く含まれているため丸ごと食べるのがオススメです。

◆ ここがポイント、入浴テクニック

汗や皮脂などが菌のエサになって、ニオイの素になるわけですから、身体を清潔に保つ入浴は重要です。ただし、ごしごし肌を洗うのはおすすめできません。肌にはニオイの発生を抑える善玉菌・表皮ブドウ球菌もいるからです。

【皮脂多し! 加齢臭はここを洗え】

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【湯船につかろう】

p12-07疲労した身体には乳酸やアンモニアが溜まります。

乳酸が分解されて生じるアルデヒド類はアンモニア同様、汗のニオイをふだんよりきつくします。

乳酸など老廃物の排出を促す入浴は、疲労回復と併せて、ニオイケアにもなり一石二鳥です。また、お風呂に柚子やコップ1杯弱のお酢を入れて殺菌効果を高める方法もあります。

 

p12-08【入浴後に保湿ケアを】

入浴のニオイケアの次には保湿ケアを考えましょう。実は保湿ケアをすることが、ニオイをおさえることにつながるのです。肌が乾燥しているとバリア機能が崩れ、皮脂の分泌が促され、その皮脂がニオイの元になってしまいます。したがってボディローションなどで保湿ケアにより健康な肌を作ることがニオイケアにつながります。特に首筋や耳の裏など細かいところもケアしましょう。

 

まめ知識

未知なるニオイの力

 

古くから「ラベンダーの香りは寝つきを良くする」と言われ、ニオイが直に働きかけ、さまざまな効用をもたらすことは経験的に知られています。

近年の研究では、単純な計算作業をする人にレモンの香りを与えると、作業効率に変化はないものの、疲労を軽減させ、活力低下を抑えたとする報告もあります。

その科学的なメカニズムは未だ不明ですが、ニオイには私たちが思う以上のパワーが秘められているのかもしれません。

 

参考文献 匂いのエイジングケア(五味常明、土師信一郎)実業之日本社/加齢臭読本(奈良巧)草思社

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