東西
組合細見M
Compass 2002/July.Vol.747
●設 立:1972年7月
▲JSユニオンのみなさん。
左から木村書記次長、外村書記長、天谷委員長、戸井田副委員長、前列は書記局の細川さん
●組合人数:約1,000名
ひとことで言ってまじめに尽きる
今回は、東京は千代田区にある日本総合住生活労働組合(JSユニオン)を訪問しました。地下鉄の竹橋駅、小川町駅、JRの神田駅、どの駅からでも行けるという、とても便利な立地ですが、取材陣は、その便利さとは裏腹に太陽がギラギラと照りつけるなか、神田界隈をさまよってしまいました。。
日本総合住生活労働組合
(JSユニオン)
◆支 部 数:7支部(東京、大阪、千葉、神奈川、埼玉、名古屋、福岡)
◆執行委員数:17名
では早速、外村書記長に組合の結成、構成などをお伺いしましょう。
――組合創立は1972年(昭和47年)7月です。今年の8月の定期大会で30周年を迎えます。支部数は7支部で組織され、組合員数は4月現在で約1,000名です。本部執行委員は事務7名、建築5名、造園2名、機械2名、土木1名の17名で構成され、支部および組合の会計監査には女性の役員がいます。執行委員会は、原則として月に1回、春・秋の賃金交渉時を含めますと年間に17回程度開催しています。
天谷委員長にお伺いします。組合として特に力をいれていることは?
▲天谷委員長
――組合にとっては難しい時期です、賃金に関しては力を入れても思ったような結果が出ませんでした。引き続き組合員の労働条件を向上させるために、今まで以上に力を入れていかなくてはと思っています。
また、現在会社から賃金と人事制度(職群・職能の運用)の見直しの提案を受け、ここ数年議論しています。会社側は社会情勢等を考えると現体制(賃金・人事制度)の維持は最終的に厳しいと見ています。組合としても時代の変化と受け止め、条件などの検討を進めています。
話は変わりますが、ここ数年、定年延長について大会等でよく意見が出ます。定年延長については、来年度あたりから本格的に議論して、最終的に組合からの要求をしたいと思います。具体的には60歳以降の方は、現在は再雇用し嘱託となっていますが、身分を社員のまま雇用延長するといった形態を組合としては考えています。
組合員からの要望で多いことはありますか?
▲外村書記長
――当ユニオンの平均年齢は高く、また組合OBのベテランの方も多く、会社との交渉時のアドバイス等をいただき、有り難く思っています。ただ時として、厳しい意見が上がってくることもあります。
組合員から意見を収集するのに本部役員(支部の委員長兼務)が支部・分会・職場集会に出席し、顔をあわせて意見交換するのですが、10数年前のような組合として結果を出していた頃の話を求められるとキツイですね。
組合員に対し組合活動をPRするような
機関紙はあるのでしょうか?
――広報紙『スクラム』を年6回の発行を基本としています。定期大会後、中央委員会の後、お正月といった時期に発行しています。中央委員会の位置付けですが、日建協でいう書記長会議・代表者会議のようなもので、広報紙はその際の記録・議事録としていますので、どうしても字数が多くなってしまいます。しかし、組合員に伝えたい内容ばかりですから、この場を借りて組合員の方に、ぜひご理解いただきたいと思います。
ご自分の組合をひとことで言うと、何でしょうか?
▲JSユニオンの組合事務所
――真面目につきると思います。
日建協に期待することは何でしょうか。
――現在、建設業全体の雇用・労働条件や賃金を向上させるのは非常に厳しい時代だと思います。多分、一単組だけが良ければいいという考えは通用しないし、実際に一単組だけがいいということも不可能だと思います。全体的に日本の産業・建設業がボトムアップしていかなければ雇用についても労働条件の改善についても非常に難しいでしょう。そこで日建協には、全体的な雇用の確保・労働条件の向上に取り組んでもらいたいです。
また、そのための資料等を作成する際のアンケート、データについては、JSユニオンとしても協力します。
最後になりましたが、お忙しいなか、天谷委員長以下、4名の本部役員の方に集まっていただきました。皆さんのお人柄どおり、アットホームな雰囲気に包まれた組合事務所でした。ご協力どうもありがとうございました。■
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