角議長メッセージ第3回 2022 年頭所感

心を合わせて実現しよう 誰もが働き続けたいと思える
魅力にあふれた建設産業を

 明けましておめでとうございます。
平素より、日建協活動に対し、多大なるご理解とご協力を賜り深く感謝申し上げます。
新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

長引くコロナ禍のなか、エッセンシャルワーカーとしての気概を持ち、人々の命、そして安心安全な暮らしを守るために日々奮闘されている組合員の皆さんに心より敬意を表します。

昨年は、グローバルイベントである東京2020オリンピック・パラリンピックの開催が強く印象に残っています。開催すること自体に批判の声はありましたが、海外からの観客を断念し、国内についても多くの会場を無観客にするなど徹底したコロナ対策を講じ、オールジャパンで挑んだ安全最優先の大会を無事終えられたことは、意義あるものだったと感じております。そして、大会のテーマとしてジェンダー平等を含む多様性と調和に対する意識、共生社会の実現を掲げていたことも、私たち労働組合にとって共感できるものであったように思います。

この東京オリパラの開催にあたり、数々の難題を克服し、感動の舞台を整えた私たち建設産業の功績も忘れてはいけません。日本の建設技術の高さを証明する絶好の機会だったのではないでしょうか。私たちはこの誇り、経験をしっかりと次世代の担い手に語り継いでいかねばなりません。

他方、ここ数年の建設産業をふり返ると、「担い手確保」をキーワードに、政労使が一体となって課題解決に取り組んできたことで、その成果が顕著に現れ始めています。企業業績は上昇基調にあり、私たち働く者の視点から見ても、作業所における4週8閉所指数は向上、所定外労働時間は減少するなど労働環境の改善傾向が顕著です。
しかし、この先もこのような好循環は続くのでしょうか。建設産業は持続的に発展し、今にも増して魅力に溢れた産業へと変貌を遂げられるのでしょうか。

このような思いから日建協では昨年、組合員の皆さんの声を集め、この先の建設産業について、私たちの「あるべき姿」「ありたい未来像」を描いた「日建協ビジョン2030」を策定・発表しました。
ここでは、2030年 私たちの目指すべき姿として、“誰もがいつまでも働ける 誰からも誇りに思われる産業” と掲げました。これは建設産業で働く者にとって、誰しもが望む姿だと思います。私たちは、この言葉が産業内で働く者の共通言語として、一般社会を巻き込みながら、建設産業に新たな「うねり」を起こすべく活動に邁進してまいります。皆さんの力添え無くしてビジョンの実現は到底叶うものではありません。建設産業の輝かしい未来のために、2022年をビジョン実行元年として一緒に力強い一歩を踏み出しましょう。