目指せ! 4週8閉所 「働き方改革」を前進させよう

日建協では、ワーク・ライフ・バランス実現のために、時短推進と土曜閉所に取り組んでいます。今回は、業務効率化・生産性向上ツールを活用して、時短や職員の休日取得を推進している作業所を訪問してきました。

大阪湾内の夢洲が施工場所です。
2019年G20サミットが開催された咲洲の隣にあります。

この工事は2025年日本国際博覧会 (大阪・関西万博) 開催に向け、開催予定地である夢洲 (ゆめしま) 2区の土地造成を行うものです。

 

工事概要
工事名 : 夢洲2区土地造成工事 (第1工区、第2工区、第3工区)
請負者 : 五洋・南海辰村特定建設

工事共同事業体

発注者 : 大阪市港湾局
工事対象面積 : 約30ha

(3工区合計)

工 期 : 2019年3月22日~2022年3月31日 (3年間)

甲子園球場約8個分(約30ha)の広大な敷地の3つの工区を4人ずつ、計12名で施工管理をしています。

 

こんなことが大変・・・

左から髙木係員、白坂係員、大月所長

● 工事区域が広く、作業や打合せ等のための移動が大変!

● 広大な土地の測量に人員、日数がかかる!

● 土地造成中で水域や泥面のため、重機や船舶の立ち入りや、人が歩くことさえ困難な場所が多い!

● 内業のために約7km離れた本事務所に戻るのが大変!

● 事務所に戻って写真データの共有や閲覧する手間が大変!

 

【従来】
● 車で20分かかる本事務所まで行かないと内業ができませんでした。
● デジカメを本事務所のパソコンに接続して、写真データを共有していました。

【当作業所】
● 施工箇所に隣接した詰所の通信環境を整備し、TV会議 (FaceTime) やクラウドファイル共有 (Dropbox、SiteBox) を利用することで移動時間が削減できました。
● iPadで写真撮影し、そのままデータ共有、閲覧しています。


3Dレーザースキャナ

【従来】
● 測りたい場所に人や船が直接立ち入って作業をしていました。

【当作業所】
● 3Dレーザースキャナを用いた測量を採用し、広大で足場の悪い場所での測量に対し、作業人員と時間を大きく削減できました。
● 測量計 (マルチビームソナー) を積んだ無人のラジコンボートを水面に浮かべ、iPadで操作し、水底の地形を測量しています。測量船が入れない閉鎖された水域や水深が浅い箇所での測量が可能になりました。

一人で位置出し

【従来】
● 2人でトランシットとターゲットを持って走って位置出しをして、測量杭の設置や白線を引き、それを見てオペレータが重機を操作していました。

【当作業所】
● 携帯型の衛星測位システム (GNSS) を活用し、一人で容易に位置出し作業ができるようになりました。重い測量機器などの持ち運びが少なくなり、体力的な負担が減りました。女性でも扱いやすくなりました。
● GNSSで出された施工位置を、オペレータがモニタを直接見て操作します。作業人員や時間の削減だけでなく、人が立ち入れない場所も作業が容易になりました。

女性技術者の皆さん

 

 

作業所職員をはじめ、地盤改良の施工管理、土質調査の機械オペレータとして女性が活躍しています。
温水洗浄器、エアコン付の快適トイレを設置しています。
もちろん男女別です。

 


 

終わりに

 

担い手確保が喫緊の課題である建設産業にとって、「働き方改革」は重要な取り組みです。
今回は時短推進や休日取得のために、さまざまなツールを活用して、業務の効率化・生産性向上を実践し、職員の週休2日を実践している作業所を紹介しました。日々進歩するICT。慣れるまでは大変ですが、使えるようになれば強い味方になってくれます。
日建協では、今後もICTをはじめ、生産性向上の好事例の共有をはかり、4週8閉所に向けて取り組んでいきます。
あなたの作業所で一つでも展開できる取り組みが見つかることを願っています。

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