続・東西組合細見 23 三井住友建設社員組合
三井住友建設株式会社は、平成15年4月に旧三井建設と旧住友建設の合併により発足し、国内土木、国内建築、海外を3本柱として事業展開しています。
三井住友建設社員組合は、会社の合併に伴い、平成15年8月に新組合として発足し、「一人ひとりが前向きに行動する組合員の集合体となることを目指す」というビジョンにむかって活動を展開しています。
平成22年に現在の本社所在地である東京都中央区佃の本社ビル内に組合事務所を移転しました。大川端リバーシティの超高層マンション群の中にあり、隅田川を渡る中央大橋からの東京スカイツリーの眺めは最高です。
● 設 立 : 平成15年8月
● 組合員数 : 2,164名 (平成25年10月31日現在)
●本部執行委員会 : 毎週木曜日 (昨年度実績58回開催)
● 支 部 数 : 12支部
● 本部執行委員数 : 7名
● 組 織 率 : 85.8%
会社と組合員の信頼回復にむけて
三井住友社組では、「『期待』を『実感』にかえていく」「現実を踏まえた上で自分たちの目的を実現するために何ができるか考える」「昨年度実施した組合員意識調査の結果を踏まえて満足度の向上に努める」「労使の信頼関係を再構築して好循環の流れをつくる」という4つの方針のもと、活動を展開しています。
組合員意識調査では、会社と組合員の信頼関係が危うい状況にあることがわかりました。一向に改善しない賃金水準と長時間労働という現実が、会社への不信を招き、組合員の離職に繋がっていると思われます。「もう辞めたい」という組合員の声にどう向き合うのか、会社と組合の姿勢が問われていると感じています。
組合本部の取り組み
組合本部では、現在の低い賃金水準をいち早く回復させることに取り組んでいます。更に「賃金問題検討会」を立ち上げて、賃金のあるべき姿を労使で確認し、どのように組合員の処遇を向上させていくのかを共に考えています。さらに会社側と組合員が直接対話する中で生まれるよりよいアイデアを会社の施策に反映するために、会社・組合本部・組合員を含めた意見交換の場を全国支部で設けました。
また、会社事業の3本柱の一つである、海外事業に従事する組合員の労働条件や賃金水準について労使間で協議する場として、「海外問題懇談会」を設置しています。海外勤務の厳しい労働環境を直接会社側に伝えるべく、組合本部のほか、海外に駐在する分会長も出席して、国際本部、国際支店の管理部門を含めた会社側と、膝をつきあわせて議論しています。
福利厚生については、各支部が主体となって厚生行事を企画・実施しています。一つの例として横浜支部では、組合員間の連帯意識の向上につながる行事として、組合員が家族連れで施工中の現場を訪問する現場見学会を実施しました。組合員が最前線の現場で働く姿を直接家族に見てもらうことで、建設産業の魅力に触れていただくとともに、組合員の労働環境改善に取り組む組合活動への理解につながっています。
組合員の労働条件向上にむけて
組合員の長時間労働が一向に改善されないことは皆さんも感じておられると思います。当組合では労働時間の適正管理を行い、自分の労働実態を把握した上で時短への意識を醸成し、会社側と一緒に時短推進を少しずつでも実現していくことが大切と考えています。
日建協について
日建協加盟により、他の加盟組合とのヨコのつながりが深まり、普段の自分たちの考えとは違った見方を知ることができることに大きな意義を感じています。また、日建協が保有する豊富なデータを活用し、より厚みのある労使交渉ができることにも意義を感じています。今後、産業別組織としてますます存在感を発揮していくことを期待しています。
山木執行委員長と三橋書記長の組み合わせは今年度2年目になり、円熟味ある執行部運営を行っています。毎週の執行委員会で、執行部が顔を突き合わせながら意見を出し合うことで、組合の発信力を強化しています。
多くの組合員が執行部の活動に注目するなか、組合の意義をより感じてもらえるよう、特徴ある検討会、懇談会を立ち上げて、労使交渉の場で組合員の声をいろいろな形で伝える機会を設けているとのことです。三井住友社組の皆さんの今後更なる活躍を祈念いたします。日建協も応援していきます。