日建協結成60周年 記念講演・祝賀会
日建協は、本年、結成60周年を迎えることとなり、日ごろよりお世話になっている方々への感謝の意を込めて、8月1日の定期大会終了後に「日建協結成60周年 記念講演・祝賀会」を開催しました。
多くの方々にご参加を賜り、日建協結成60周年という一つの節目を共に祝っていただきました。
◆1954年12月12日、結成大会が八重洲の国鉄労働組合会館大会議室にて開催され、16組合9,000名により日建協はその歩みをスタートさせました。結成大会スローガンは「建設職組の全国組織統一万歳」「建設産業の封建制を打破しよう」「日建協の団結を強化しよう」「建設労働者の社会的地位を向上しよう」「建設産業を我々の手で防衛しよう」でした。
◆1957年、初めての統一行動「現場全休制運動」がスタートし、日曜日を休むなど人間らしい生活を目指した取り組みが始まりました。
◆1962年、労働大臣あてに建設現場における第1・第3日曜日の全休を要請し、諸官庁も徐々に日曜全休を義務付けるようになりました。
◆1968年、時短連絡会議が設置され「日曜全休」「土曜半休」「週当たりの労働時間40時間以内」「夏季休暇の新設」などを当面の目標として産業内外に働きかけを強化していきました。
◆1976年、長年の取り組みが経営者団体を動かし「日曜全休」の推進を打ち出すことで労使一体の取り組みへと発展しました。
◆1989年、日曜日の休日取得率が約90%になるなど、日曜日が休日ということが定着し始め、「完全週休2日制度」が加盟組合の9割で導入されました。
◆1991年「土曜閉所運動」がスタートし、現在も土曜日が普通に休める建設産業を目指して取り組みを進めています。
記念講演 「人材危機をどう乗り越える」 一般財団法人 建設業振興基金 理事長 内田俊一 様
◆一般財団法人建設業振興基金とは
建設産業の近代化・合理化を図るために、中小建設業の金融の円滑化、建設産業の構造改善・情報化の推進、建設業経理士試験、建設業経理事務士検定や建築及び電気工事施工管理技術検定等の諸事業を実施し、建設産業の振興に寄与することを目的として、1975年に国と建設業者団体等からの拠出によって設立された公益法人です。
内田理事長 紹介
1972年 旧建設省入省 1988年 建設経済局建設業構造改善対策官
1997年 大臣官房政策課長 1999年 内閣官房内閣参事官室内閣参事官
2006年 内閣府事務次官 2009年 消費者庁長官
2010年 建設業振興基金の理事長に就任
「人材危機をどう乗り越える」をテーマに、若者や中堅社員、女性が活躍できるには何が必要かという観点で、多くの課題とその解決策について講演をいただきました。ここではその一部をご紹介いたします。
加盟組合を代表して、フジタ職員組合の大石執行委員長より、「これまでの10年は、非常に厳しい時代でしたが、これからの10年はしっかりと産業の魅力を向上させなければならないと思います。36加盟組合全体で、日建協活動を盛り上げていきましょう!」との前向きなご挨拶をいただき、その後みんなで盛大に乾杯を行いました。
ご来賓の皆様から心に残るメッセージを頂戴しました!
日本労働組合総連合会(連合) 会長 古賀 伸明 様
これまでの60年、道のりは平坦ではなかったと推察します。今後も、皆さんの知恵と行動で、新しいステージに向けた歴史を確実に築いてほしいと思います。
国土交通省 土地・建設産業局長 毛利 信二 様
国交省では、建設産業全体の振興を考え、活性化に向けて取り組みを進めています。建設産業は、広範にわたり重要な役割を担う基幹産業です。その産業を支える皆さんに期待しています。
厚生労働省 職業安定局 雇用開発部長 広畑 義久 様
建設産業では、過去の公共投資減少に伴う賃金水準の低下などにより全国的な人手不足が続いています。厚労省としても若年者の入職と定職にむけて雇用環境の改善に努めており、日建協の活躍にも期待しています。
内閣府 大臣官房審議官 男女共同参画局担当 久保田 治 様
ワークライフバランスの推進により働きやすい職場を作ることが女性の活躍、またそこで働く方々の幸せに繋がると考えます。建設産業のワークライフバランスが進み、魅力ある職場になることを期待します。
一般社団法人日本建設業連合会 専務理事 坂山 修平 様
建設産業を取り巻く環境が大きく変化を見せています。人材不足など将来のために解決しなければならない課題がたくさんあります。これらの課題解決に向け日建連の取り組みに日建協のご協力を改めてお願いします。
BWI-JAC (国際建設林業労働組合連盟日本加盟組合協議会)
議長 岩﨑 春良 様
先輩たちが築いた組織をさらに、発展されていることに対して、心から敬意を表したいと思います。BWIは世界レベルでの建設産業の発展をめざし、国々を跨ぐ横断的な諸問題の解決にむけてさまざまな活動を行っています。今後とも日建協のご協力をお願いします。
今こうして日建協が活動を続けられているのも、これまで支えていただいたご関係の皆さんのご理解とご協力の賜物であると、あらためて感じています。諸先輩方が積み重ねてきた60年の重みをしっかりと受け止め、日建協はこれからも加盟組合と連携しながら着実に歩んでいきたいと思います。