学生たちにむけて建設産業の魅力を届けたい!・・・出前講座の一日を紹介します

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はじめに

2020年東京五輪やリニア中央新幹線など国家的な大型プロジェクトが本格的に始まり、建設産業に注目が集まっています。建設産業の魅力を伝えるには、今が絶好のチャンスです。日建協では、建設産業の魅力やゼネコンの仕事を正しく理解した上で一生の仕事を選択してもらいたいとの思いから、大学で土木・建築を学ぶ学生を対象に、授業の一環として「出前講座」を開催しています。今年度は5大学(chinoh2北海道大学、東洋大学、法政大学、立命館大学、大阪産業大学)に加え、富士教育訓練センターで行われた建築施工管理実習内で出前講座を開催しました。今回は10月16日に開催した法政大学での様子を、日建協一年目わたくし地濃の実況を交えながら、お伝えしていきます。

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p6-04学生のみなさん、ここでは建設産業の魅力のひとつである社会的役割の高さについて説明します。

日本の国土面積は全世界のわずか0.3%なのに対し、自然災害の被害額割合は15.4%! いかに多くの自然災害が日本で発生しているかが分かると思います。当然ながら建設産業の役割は重要です。東日本大震災のときは誰よりも早く被災地に駆けつけ、物資の輸送路確保などのため、交通網の応急復旧に尽力しました。今も多くの仲間が復興にむけて頑張っています。

日本国内は、東京五輪やリニア中央新幹線などの新しいプロジェクトが目白押しです。海外市場においても、インフラ整備や技術支援など、日本の建設技術は高く評価され、ますます活躍の場が広がっています。今後も建設産業は重要な使命を担っていくことになります。

 

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◆ ゼネコンの仕事

p6-07私は平成15年に入社以来、施工管理を10年、技術支援及び設計を2年経験してきました。現場の施工管理は品質・原価・工程・安全・環境の5つの要素が重要で、計画・実施・点検・改善を愚直に繰り返して、竣工をめざします。特に経験を基に改善点に知恵を絞ることはやりがいの大きい仕事です。ゼネコンの仕事は単品受注生産であり、ひとつのプロジェクトごとに異なる多くの関係者が最善を尽くし、真剣にぶつかり合って、ものづくりに取り組んでいます。

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◆ 私が経験した仕事

<羽田空港D滑走路建設工事>

施工管理として、軟弱地盤の盛土の沈下量を予測したところ、施工開始から工事完了時の沈下量は6.8m、30年後は更に0.9m沈下するという私の想定と異なる驚きの結果でした。沈下量を随時計測・予測しながら盛土を施工しました。土木の仕事は自然を相手にしているということを改めて考えさせられた現場でした。

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p6-10<復旧支援>

技術設計として護岸の法面復旧の現場を担当しました。調査の結果、法面は100mにわたり円弧すべりを起こしており、私は工法の検討及び現場施工時のフォローを行いました。各分野の専門家が集まり綿密に打ち合わせを繰り返すなど、現場・支店・本社が一丸となり仕事をしていることを実感しました。

 

◆ 学生たちにむけて

<私がゼネコンを選んだ理由>

インターンシップでゼネコンの施工現場に行った時、職員の方たちが忙しそうだがイキイキと仕事をしている姿を見て、私も「ものづくり」ならゼネコンだ、それも働くなら最前線の現場が楽しそうだと思いました。

p6-11<ゼネコンという仕事>

建設産業は社会的役割や貢献度が高く、自分の経験やアイデアが現場で活かせるので、とてもやりがいがあります。そのためには常に新しい知識や技術の習得が必要です。また、労働環境は他産業に比べ残業時間が多く休みも少ないかもしれませんが、仕事のON・OFFをしっかりすれば自分の時間はつくれます。

<学生たちにむけて>

今後、みなさんの多くは就職をすることになります。就職先を考える際には、不確実な情報に左右されることなく、自分の目で見て、感じて、本当に自分に合った会社を選択して欲しいと思います。就職は人生の中でも大切な決断のひとつです。一生懸命悩んで、大きな夢や希望を抱き、社会に出て行ってください。悩んだ末に飛び込んだ会社がゼネコンであれば嬉しく思います。

 

chinoh1橋爪さんのメッセージを聞いて、土木に夢を感じてゼネコンに飛び込んだ23年前の熱い思いがよみがえってきました! 私もこれまで経験してきた現場の一つ一つを鮮明に覚えています。学生のみなさんにも、自分の手がけた構造物が竣工した時の喜びを味わってほしいです。

これからはDVD上映、そして日建連の説明になります。このDVDがまた、グッとくるんです。

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DVD「歴史をつくる、未来をつくる。それが建設。」

文明の発展は建設の歴史とともにありました。江戸時代より大工・左官・とびは花の三職と呼ばれる人気職種でした。時がたち、日本は東洋の奇跡といわれた驚異的な高度経済成長を遂げましたが、建設産業は常にその中心にありました。どの時代でも建設は国民にとって最も身近な産業であり、これからも未来都市を築きあげていくのは建設産業です。

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p6-14現在、働く人たちの高齢化が深刻な問題になっており、若いみなさんの力が必要です。建設産業へ入職し、「ものづくり」の楽しさを実感してほしいと思います。また、近年女性技術者の活躍の場も広がりをみせています。ぜひ、一緒に建設産業を変えていきましょう。

 

chinoh2業界団体である日建連より、建設産業の現状と今いかに若い力が求められてるかについて、説得力のある言葉で説明していただきました。齊藤部長ありがとうございました。

事後のアンケートを実施して出前講座は終了です。みなさんお疲れ様でした!

みんなに熱い思いは伝わったかな。

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おわりに

p6-19みなさん、私たちが出前講座に込めた思いは伝わりましたか。国土交通省や業界団体も各地で出前講座を開催するなど、産業全体が一致団結して魅力を発信していこうという機運が高まっています。日建協では、これからも様々な活動を通して「ものづくりの喜び」や「社会的役割」など建設産業の魅力を伝えていきます。一緒に魅力ある建設産業を築

いていきましょう!

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