2015年 賃金交渉 未来をこの手に! われらの誇りをつかみとろう! 未来をこの手に!

賃金

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2015年賃金交渉が始まりました。日本経済は、政府の各種施策の効果もあり回復基調が続いています。一方、建設産業においても資材価格や労務費高騰などの懸念材料は依然残るものの、日建協加盟組合各社の2014年度決算予想においては多くの会社で業績の向上が見込まれるなど明るい兆しがみられます。

しかし、この明るい兆しを皆さんは実感していますか。私たちが働く建設産業は「長時間労働が常態化しているきびしい労働環境」と「労働に見合ってない賃金水準」が長らく改善されず、景気回復を言葉どおりに受け取ることはできません。さらに近年では、それらを理由に私たちの仲間が転職したり、入職希望者が減少していくなど、産業の未来に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。私たち一人ひとりが誇りをもって安心して働き続けられるために、今こそあるべき賃金水準をめざして2015年賃金交渉に取り組むときです。

ここでは、充実した賃金交渉となるよう、賃金交渉のベースとなる家計調査やめざすべき賃金水準、賃金交渉にむけた日建協の方針などをご紹介したいと思います。

組合員の家計ってどうなっているの?

~ 日建協家計調査 ~

私たちが生活していく上で、毎月どれくらいのお金が必要なのでしょうか。まずは組合員の家計について、その実態や収支動向を探ってみることにしましょう。

日建協では、組合員の家計の収支状況や生活のp2-02実態を把握するため、3年に1回、約300世帯に協力をいただいて、1ヵ月間の収入や消費動向を調査する家計調査を実施しています。1976年の調査以来、今回で45回目となります。この家計調査より、私たちの家計収支状況や消費増税による影響などを紹介したいと思います。

※ 注釈のない図表は日建協家計調査より引用

 

左の表は4人世帯の家計状況を示したものです。ここから本調査における家計収支の特徴をお話します。

まず、3年前の調査結果と比較すると、実収入、実支出ともに7.5%以上増えていますが、実収入のうち世帯主勤務先収入で特に増加割合が大きいのが超過勤務手当(17.5%増)となっています。また、配偶者収入が58.2%と大幅に増加していることから、世帯主勤務先収入だけでは生活が厳しく、配偶者の収入が家計にとって欠くことのできない重要な収入となっていることがうかがえます。

 

実支出をみてみると、消費支出のうち住居費、家具・家事用品費が大きく減少しているものの、食費、光熱・水道費、教育費、その他の消費支出の増加によって、全体的には3%増加しています。これは消費増税を含む物価上昇が影響しているためだと考えられます。また、所得税や社会保険料などの非消費支出は20.9%も上昇しています。 非消費支出は工夫によって減らすことはできず、そのまま負担の増につながります。

今回の調査で、世帯主の収入の増加が支出の増加に追い付いていないということがわかりました。後述するように、組合員は支出削減に限界まで取り組んでおり、これ以上の削減は困難だと考えられます。従って、生活水準を維持するためには、支出に見合った収入を確保することが不可欠です。

 

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p2-05まず家計調査を実施した9月比で実際の消費者物価の動向を考えます。消費者物価は2007年以降、原油価格高騰の影響から上昇し、その後の金融危機による世界的不況もあり、2009年にかけて大きく減少しました。それ以降は上昇傾向が続き、2013年以降対前年同月比でプラスを記録するようになりました。2014年4月の消費税増税により物価はさらに上昇し、調査が行われた2014年の対前年同月比はプラス3%でした。

 

2014年4月に消費税が5%から8%に引き上げられたことに関連して、家計調査によると「負担を感じる」と回答した世帯は80%を超え、年代別にみると、「負担を感じる」の割合は40代後半で最も多く約90%を占めています。また自由意見では、消費増税を含む物価上昇により外食や交際費などを節約するものの、子供の教育や老後の生活にむけた貯蓄ができないなどの声が多く寄せられています。

 

p2-064月の消費税引き上げ以降に行った対応と今後の対応について回答してもらいました。まず「4月以降対応した」をみると、「耐久消費財の購入や買換えを控える」「衣服や靴の購入を控える」「趣味やレジャーの出費を減らす」「食費や外食回数を減らす」が多くあげられています。組合員は、生活に密着するものまで節約して増税に対応しています。

今後の対応としては、「衣服や靴の購入を控える」「耐久消費財の購入や買換えを控える」「食費や外食回数を減らす」が多くあげられ、また「配偶者が働き始めて収入を増やす」との回答も40%以上と高く、配偶者が働き始めることなどによって収入を増やす方策を検討している人が多いことがわかります。

消費増税を含む物価の上昇によって、多くの家庭でこれまで以上の節約を強いられている状況ですが、そろそろ節約も限界ではないでしょうか。

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支出から考える私たちのあるべき賃金水準

それでは具体的にいくら収入が必要なのでしょうか。

p2-08それを把握するためには、一人ひとりのライフステージ全体で必要な支出を把握しなければなりません。もちろん、いざという時に対応できるよう、予備の支出も考えておく必要があります。では、いつ、どんな場面で、どれくらいのお金が必要になるのでしょうか。

 

◆ 日建協個別賃金

組合員の標準的なライフステージを想定し、結婚や育児、住宅取得、車の購入といったライフイベントごとの支出をベースに、必要な収入を計算して策定したのが「日建協個別賃金」です。ライフステージごとにかかる生計費を賄える賃金水準を具体的な3本のライン(先行ライン、標準ライン、必要ライン)で表しています。各加盟組合は、実情に応じて3本のラインを有効に活用してほしいと考えています。

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p2-10日建協では、社会情勢の変化に対応し、より使いやすいものにするために3年ごとに日建協個別賃金の改訂を行っています。

今回の改訂では、消費税を含む物価の上昇の影響で支出が増加し、日建協個別賃金の水準は、2011年度版と比較して先行ライン、標準ライン、必要ラインともに上昇しました。

 

◆ 日建協個別賃金を活用し

  賃金交渉へ

日建協個別賃金は各組合の事情に応じて活用していただくことも可能です。ライフステージの設定を見直すことにより、独自p2-11の個別賃金水準(目標とするライン)を策定し、単年度または複数年度でその実現をめざすことができます。

また、加盟組合の賃金水準を把握する目的で毎年実施している日建協賃金調査の結果を反映させることで他の加盟組合との比較ができるようになっています。日建協個別賃金を活用し、有意義な交渉をしましょう。

2015年 賃金交渉にむけて

日建協では、私たち組合員が社会的使命に応え「働きがい」や「誇り」を持ち続けることができる環境を整えることは、建設産業が持続的に発展していくために重要なことであると考えています。誰もが誇れる魅力ある産業であるためには、組合員の賃金水準向上は不可欠な要素です。

すべての加盟組合が連帯して賃金交渉に取り組むために、日建協は建設産業で働く私たちの「あるべき賃金水準」を示すとともに、社会・経済情勢をふまえた賃金交渉の基本構想を毎年作成しています。

2015年賃金交渉基本構想では、月例賃金の向上を重点項目とし、これまで以上に積極的に取り組むこととしています。「私たちのあるべき賃金水準」すなわち安心して働き続けられる賃金水準の指標である『日建協個別賃金』の実現にむけ、日建協と加盟組合が連帯意識をもって、積極的に賃金交渉に取り組みましょう。

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◆ 統一取り組みスケジュール

・要求提出日  3月19日(木)

・指定回答日  4月2日(木)

 

 

 

 

 

■―― 賃金水準向上のために、生産性の向上も ――■

賃金水準が向上していく過程では、企業が適正に活動し、安定した経営基盤が確立されていることも重要となります。つまり、私たちの賃金水準が向上するには、その上昇分に見合う生産性向上を実現することも一つの条件となります。これからの賃金交渉では、どのように仕事の効率をあげるか、また個々の能力をどのように発揮し会社全体に貢献するかなどを、私たち自らが提案し、経営者に対し積極的な姿勢を示すことも、交渉を有利に進めるひとつの手段となります。

 

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建設産業は日本の基幹産業のひとつです。現在建設産業に携わる私たちはもちろんですが、これから仲間となる、将来を担うであろう若い後輩達が「働きがい」と「誇り」をもって安心して仕事ができるようにするために、賃金水準の向上に取り組む必要があります。  組合員一人ひとりの思いを結集し、連帯して2015年賃金交渉に臨み、明るい未来と私たちの誇りをつかみとりましょう !!

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