誰にとっても働きやすい建設産業を実現するために・・・女性技術者会議
はじめに
日建協では、誰にとっても働きやすい建設産業を実現するためには女性の視点を取り入れていくことが重要と考え、2009年度より毎年女性技術者会議を行っています。今回は、 「誰にとっても働きやすい建設産業を実現するために」 をテーマに、マンダラチャートを用いて、各グループで抽出した課題の掘り下げを行っていただきました。
今回の会議でマンダラチャートを使用した理由
密教の曼荼羅 (マンダラ) をモチーフとして開発されたマトリックスで、3×3のマトリックスを9つ使って中心からキーワードを広げていき、アイデア発想、問題解決、目標達成、情報管理 ・ 整理に使うことができるので、今回の会議にマッチしていました。皆さんも会社の会議で活用してみてください。
基調講演
基調講演として、国土交通省木村課長補佐、清水建設西岡室長のお二人をお招きし、今後を担う女性技術者に激励のお話をいただきました。
国交省は引き続き女性活躍のための施策を行っていきます。
国土交通省 土地・建設産業局
建設業課 課長補佐 木村 よし子 氏
講演: 「建設業における女性活躍について」
技術者として本気ならば必ず気持ちは伝わるので、皆さんも頑張ってほしい。
清水建設株式会社 人事部
ダイバーシティ推進室長 西岡 真帆 氏
講演: 「ゼネコン女子21年生のこれまで」
「女性が働き続けること」 への意識調査
労働力人口が減少を続けるなか、建設産業でも女性活躍がクローズアップされています。 「結婚、出産・育児などにかかわらず働き続ける」 ことについて、女性と男性の意識はどのように変化しているのか、 「女性キャリアの理想」 の変化を紹介します。
1997年には 「働き続けること」 を理想とする女性は27%でしたが、2015年は60%の女性が理想としており、非常に高い伸びを見せています。しかし、男性の 「女性が働き続けること」 への意識は18%から35%で留まっており、建設産業の男性は、女性が働き続けることに対し理解が進んでいないといえます。
まとめ
日建協では次回の女性技術者会議で、これまでの会議で示されてきた問題点に対する改善方法について、女性技術者と男性技術者で一緒に議論します。建設産業に従事しているもの同士が本音で議論することが、作業所の環境改善につながっていくと考えます。育児や介護をしながら働き続けられる職場環境を整備していくことが、性別や年齢にかかわらず、働くものすべてが希望をもって職務に従事できる産業になるために必要です。
日建協では「女性活躍」という枠を超え、 「多様な働き方」 の実現に取り組んでいきます。
2015年度 女性技術者会議参加者
(敬称略:50音順)
女性技術者委員(17名)
入社年度:2005年~2015年
職種:土木職2名、建築職7名
設備職2名、設計職6名
植木理枝子(五洋労組)、漆間陽子(フジタ職組)、金澤朗蘭(奥村職組)、酒井由香里(戸田職組)、澤村淳美(戸田職組)、シア メイチン(錢高労組)、塩瀬奈保美(安藤ハザマユニオン)、田邊麻由子(三井住友社組)、手島幸那(シミズユニオン)、浜住美香(佐藤職組)、藤本布由子(シミズユニオン)、堀内はるか(東洋職労組)、松延滋子(飛島労組)、満園渉(安藤ハザマユニオン)、村瀬美香(東洋職労組)、村本萌(アサヌマユニオン)、八重樫春菜(東洋職労組)
オブザーバー:松本里奈(長谷工グループ労組)、吉野將(東洋職労組)