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BWIアジア太平洋ネットワーク会議・セミナー出席報告

日本国内の建設投資が縮小傾向にある中、海外へ目をむけている企業も少なくありません。では実際外国ではどんな経済状況にあり、どんな労働環境の下、私たちの仲間である建設産業に携わる人たちは働いているのでしょうか?
建設産業の労働組合の国際組織である、BWIの会議に出席して情報を得るとともに、各国の代表者と交流してきました。

BWI(国際建設林産労働組合連盟)
建設関連の組合の国際組織。前身はIFBWW(国際建設林産労連)で、120以上の国、280以上の加盟組織が参加し、組合員総数1,000万人以上を擁する。

マレーシアでのセミナー&会議    9月26日〜29日
【参加国】
香港、シンガポール、台湾、インド、ネパール、 パキスタン、スリランカ、インドネシア、マレーシア、カンボジア、ベトナム、フィジー、ニュージーランド、フィリピン、モンゴル、日本
【日本からの出席者】
BWI-JAC 河田議長(森林労連)、副議長2名、森林労連 2名、建設連合 2名、日建協  2名


昨年の12月に新組織となったBWIの世界大会において、採択された3つの戦略(活動方針)である、「組織化」「キャンペーン」「交渉」を確認するとともに、アジア地域の労働組合として、具体的な活動をどのように構築していくかを、国別のワークショップ(グループ討議)にて議論をしました。日本は、モンゴルと一緒に、現在自国を取り巻く政治、建設業の環境を中心に意見を出し合い、お互いの国における共通的な問題点を抽出しました。
その他のワークグループの発表では、社会不安による、問題点が挙げられていました。例えば、移民労働者に対して、十分な保護がなされておらず、労働者としての扱いが不十分であり、労働組合を結成することすら困難であることが報告されていました。  
また、日本の企業が海外工事をしている国々の参加者からは、「地元企業・労働者にとっては日本の企業の労働組合がBWIに参加している企業であれば、工事を請ける際も、安心してプロジェクトに参加できる」との声もありました。  
このように、海外の労働組合との交流をもつことにより、労働者から見た海外における日本企業の状況を知ることができ、現地において何らかのトラブルが発生したとしても組合同士のネットワークで解決できることもあるのではないかと感じました。







韓国(釜山)での会議     8月28日〜29日
【参加国】
韓国、香港、マレーシア、ネパール、スウェーデン、インドネシア、南アフリカ、日本
【日本からの出席者】
BWI-JAC 河田議長、建設連合 2名、UIゼンセン同盟 1名、長谷工グループ労組 1名、日建協 3名

韓国に到着してまず驚くのは、立ち並ぶ超高層マンション群です。さぞかし建設産業は景気が良いのでは、と現地の建設業の方に聞いてみると、確かに仕事は多かったけれども、競争が厳しくて利益が出ない、と日本とあまり変わらない問題を抱えているようです。  
会議では参加国の経済状況及び組合活動報告が行われました。アジア各国では、政情不安による建物破壊の復旧工事が出ていること、インフラの整備はまだこれからといった状況、また移住労働者が多くの割合を占めており、不法移住者も少なくないといった状況が報告されました。
また、アジア地域における外国企業の進出に関するレポートによると、日本企業は主要インフラ整備事業の17%を占めています。参加国の代表者から、現地労働者が組合を結成することに対して、妨害をしてくる外国企業もあるが、日本については実際どうなのか、といった質問が投げかけられましたが、そのような現状はない、と返答しました。




釜山の超高層マンション群


全体会議の様子


出席者からの質問に答える宮野議長

韓国の建設産業別労働組合との意見交換
小グループでのディスカッションでは日本と韓国の建設産業別労働組合で、意見交換を行いました。韓国は企業別労働組合の歴史が浅く、その意義や役割について、日本が先行事例として説明する形になりました。一方、日本としては一企業では取り組めない問題が多くなっており、産業全体で解決していかなければいけないなどの意見交換を行いました。  
初めての試みで、通訳を介しての議論でしたが、お互いの状況を直接対話して確認できた、有意義な機会となりました。


韓国の産別組織との意見交換

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