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回復にむけて、一致協力した活動を

松村組職員組合

本部、支部役員のみなさん
今回は、本来大阪が地元ですが委員長が東京に在籍しておられる松村組職員組合に伺いました。日建協本部事務所と同じ高田馬場にある、本部から徒歩10分かからない事務所でお話を聞いてきました。
設   立      昭和22年
組合員人数     314名(2007年4月現在)
支部数        7支部
本部執行委員数    7名
中央委員会     2ヶ月に1回程度

昨年4月に、約1年という短い期間で、民事再生手続きの終結を迎えました。 大変なご苦労があったと思いますが、よろしかったらその時のお話を聞かせていただけますか?
川本委員長――
民事再生の発表があった当初は、組合員も不安を感じて会社のこれからの方針を組合から聞きだして伝えてほしいとの要望が強くありました。会社と組合員との橋渡し的な役割を担いましたが、正確な情報を迅速に伝えることは大変でした。再生計画が決まってからは目標達成にむけて、頑張るしかないと考えて、職員全員で業績向上に取り組みました。


組合として現在特に力を入れて取り組んでいる、また取り組みたいと考えている課題や目標があったら教えて下さい。
川本委員長――
賃金水準の向上が第一です。春季賃金交渉前に実施した組合員へのアンケートでも、回答した組合員のほぼ100%が賃金水準の向上を実現したいと答えています。建設不況の現状では難しいかも知れませんが、職員の頑張りに応える意味からも、早期に実現すべく会社に要求していきたいと考えています。


組合員からの意見で多いこと、また気になっていることはありますか?
川本委員長――
組合の存在意義を問う声があります。会社が苦しい時期に組合は、組合員の立場と労働条件を守るために何ができるのか、組合がなくても何も変わらないのではないか、という意見を耳にします。そう感じる理由の一つには組合執行部の説明、広報不足があるかもしれないと思います。会社から得た情報や組合の活動内容を分りやすくタイムリーに伝えることが今以上に必要かと感じています。


組合執行部から、組合員へ望むことはなんでしょうか?
川本委員長――
組合員数の減少に伴って組合組織のスリム化を余儀なくされました。今までと同じ組合活動を維持することは非常に厳しい状況ですが、逆に規模が小さくなって、組合員と組合執行部がより近い関係になれるのではないかと考えています。組合執行部だけでは十分に活動できないことも生じてくる中で、多くの組合員が協力し、一緒に活動していく。そんな環境をつくれるのではないかと考えます。ですから、とにかく組合活動に参加して、これからの組合を支えていくのは自分たちだという感覚を持ってほしいと思います。また、こちらからも声をかけていきたいと思います。



川本委員長

日建協に加盟して良かったと感じている点は何ですか?
川本委員長――
再生開始直後に顧問弁護士との橋渡しをして下さったことに感謝しています。同じ企業再編を経験した組合と交流して意見交換できることも役立っています。また多くの組合が加盟しているからこそ得られる、データバンク機能は貴重な資料だと思います。特に賃金交渉時に会社との交渉において、同業他社のデータは役に立っています。


日建協に期待することはなんでしょうか?
川本委員長――
これからも建設産業全体に関わる課題解決に継続的に取り組んでほしいと思います。できれば今以上に組織を拡大して、意見発信に重みを加えることを期待しています。


最後にこれだけは言っておきたいことをどうぞ。
川本委員長――
建設産業は現在非常に厳しい状況ですが、これから向上にむけて何とかしていきたいと日建協加盟組合のみなさんも考えていると思います。今後、組合としてどうしていけばよいのか、ともに悩んで答えを探していきたいと考えています。


現在、東京在籍唯一の組合役員として、また非専従で委員長と書記長を兼任している川本委員長の組合に対する熱い思いを聞く事ができました。取材に伺った時も仕事の打合せの真っ最中で、その合間を縫って、インタビューに応じて下さいました。超多忙な中でも終始にこやかな委員長を中心に、松村組職員組合の今後の活躍を期待しています。

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