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日建協は建設産業が社会資本整備に果たす役割について多くの方々に理解していただくために、社会資本整備に関わる他産別労働組合の方々や教職員の方々が参加する「100万人の市民現場見学会」[主催:(社)日本土木工業協会(土工協)]をこれまで6回開催してきました。
7回目となる2007年11月9日には、産業に関わる者として連合「建設・資材・林産部門連絡会」の執行委員の方々と厚生労働省の方々が参加し、8回目となる2007年11月24日には、東京都と神奈川県の高等学校で働く教職員組合の方々が参加する見学会を土工協と共催しました。

日建協が友好加盟している連合本部は、産業毎に12の連絡部会に分かれて活動しています。今回参加された「建設・資材・林産部門連絡会」は、社会資本整備に関わる、UIゼンセン同盟、情報労連、電力総連、全国一般、森林労連、建設連合、全国セメント、日林労、JAM、国公連合、日建協が構成組織として参画し、産業の魅力向上にむけて議論を進めている部会です。今回、その活動の一環として、どのように社会資本整備が行われているかを把握することを目的に見学会に参加されました。
厚生労働省 職業安定局 建設・港湾対策室は、建設労働者及び港湾労働者の雇用改善に関すること、について法律の改正等を検討する部署です。今回、現場において建設労働者がどのように働いているのか、また、社会資本整備がどのように行われているのかを把握する目的で参加されました。

見学会開催概要

(1)開催場所(首都高速中央環状新宿線新宿南出入口
   付近)
●前田・本間・株木建設工事共同企業体
  SJ23工区(1)新宿南出入口トンネル(その2)工事
(2)参加者
●連合「建設・資材・林産部門連絡会」:15名
●厚生労働省 職業安定局 建設・港湾対策室:6名
●厚生労働省 政策統括官付
  労働関係担当参事官室:1名



首都高速道路(株)



青本議長(日建協)
見学会の冒頭では、土工協の広報委員である前田建設工業(株)の柿沼昭彦執行役員土木本部土木営業統括部長より「建設工事の生の姿を間近でご覧になって、少しでも建設業という仕事をご理解願いたい」と開会の言葉がありました。
続いて、青本議長は「工事現場は仮囲いの中で何が行われているのかイメージがわかないという声が多い。本日は生の現場を見ていただき、社会資本整備で働く者の真の姿を感じてほしい」と挨拶しました。

工事現場で何が行われているのか詳しく知らなかったみなさんも、地下に広がる大空間のなかで、作業所職員の方々が技術力と工夫で仕事を進めている説明を聞かれ、社会資本整備の重要性に理解を示されました。
参加者からは、「工事現場=渋滞の原因、とのイメージをもっていたが、より便利にする為の工事であることが理解できた」や「地下工事は外部の者からは内容が分からない。
今回のような見学会をもっとPRすることが建設産業の魅力向上に繋がると思う」などの感想がありました。
見学会終了後の質疑応答では、「安全作業という観点で一番注意しているポイントは何か」や「実際の労働時間は1日どれくらいか」などの質問が寄せられました。
最後に、土工協の西田壽起常勤顧問は「このプロジェクトでは池袋から渋谷までの約11KMを約10分で通過してしまう。しかし、その10分間にものすごい苦労がある。皆さんにより良い生活をして頂くために、良質な社会資本整備に建設産業の者が真剣に取り組んでいることを理解してもらいたい」と挨拶され、社会資本の重要性を改めて伝えられました。
見学会の様子 西田常勤顧問
(土工協)

日建協は、子供たちの純粋な気持ちを育む立場にある教職員のみなさんに社会資本整備の重要性と建設産業の姿を正しく理解してもらうことは、「子供たちが憧れる産業づくり」に繋がる大切な一歩と考えています。昨年(2006年5月20日)の見学会に参加された東京都の高等学校で働く教職員組合の方々に、今回は神奈川県の高等学校で働く教職員組合の方々が加わり土工協と見学会を共催しました。
見学会開催概要

(1)開催場所
●飛島・戸田・奥村建設工事
 共同企業体
 小右衛門給水所1号排水地
 及びポンプ棟築造工事
(2)参加者
●東京都高等学校教職員組合(都高教):8名
●神奈川県高等学校教職員組合(神高教):3名
      


  数本書記次長(都高教)


畠山書記次長(神高教)
見学会の冒頭では、都高教の書記次長より、「昨年の見学会では、トンネル内の大空間に参加者一同驚いた。本日は、私たちに身近な飲料水に関わる施設を見学させてもらって、現場で感じたことを生徒たちにも伝えたい」との挨拶がありました。
     
今回見学した給水施設は、足立区の震災時等の応急給水の拠点としての機能をもち平成21年度の完成を目指しています。貯留量は5万m3で、足立区65万人の約4週間分の飲料水(1日当たり一人3リットル)を貯留できます。
施設完成後は貯留され2度と入ることができない大空間に、参加者からは感嘆の声がでていました。
参加者からは、「都民の大切な水をしっかり守る施設も、こうして地道な工事の上で成り立っていることをあらためて認識できました」や「普段、普通に使っているインフラについて様々な工夫と苦労を重ね、工事されていることをあらためて感じることができました」や「公共事業は、なかなかその必要性が浸透しないものだが、今回の説明を聞いて、必要な事業だと確信することができました」など、社会資本整備の重要性への理解が深まった感想が聞かれました。
見学会終了後の質疑応答では、「貯留した5万m3の水の入れ換えにどれくらいの時間を要するのか」「コンクリートは1日で最大どの程度打設するのか」「工事により地下水位への影響はあるのか」など、先生ならではの専門的な質問が多数だされました。

見学会の様子

今回行った2回の見学会より、生の現場をみてもらうことで社会資本整備の理解が高まることが再確認できました。
また、現場で感じたことを、それぞれの立場で社会資本整備に対する正しい認識として伝えてもらうことで、地道ではありますが、産業のイメージアップにも繋がると考えます。

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