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ここ数年、様々なストレスでメンタルヘルス不全により就業できなくなる方が増加しています。そこでみなさんの職場にてメンタルヘルスについて理解を深めていただけるよう、講師に財団法人社会経済生産性本部メンタル・ヘルス研究所より乾先生を迎えセミナーを東京と大阪にて開催しました。
講義内容は、メンタルヘルスの現状、ストレスについて、うつ病への対応、ラインケアなどと幅広く講義をいただき、また講義の途中で「簡易ストレス度・チェックリスト」と「傾聴力のチェックリスト」にて自己診断を行うなど、非常に中身の濃い講義でした。
参加者からは、「メンタルヘルスは個人的な問題という考えが変わった。」「心の病を無くしていくためにより良い職場環境を作っていきたい。」「人と人との会話の大事さがわかりました。」などの声が聞かれ、メンタルヘルスについて理解と知識を深めることができました。
また、今月の特集記事にてメンタルヘルスを取り上げております。セミナーに参加できなかったみなさんもこの記事を参考に、職場のみなさんでメンタルヘルスについて、職場の健康づくりに取り組んでいくことについてなど、話しあってみてはいかがでしょうか。

乾 智喜先生 大阪会場 東京会場
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地道な活動が実を結ぶ

東北ブロック(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島)の6労働局では、労働時間等の設定の改善の促進を通じた仕事と生活の調和を推進するために、9月から11月までの間、集中的に「仕事と生活の調和キャンペーン」を展開し、シンポジウムの開催など社会的機運の醸成が図られました。また、そのシンポジウムにおいては、ポスター展、好事例集の配布、相談コーナーの設置等が併せて行われました。
今回宮城労働局から、東北ブロックの6労働局が独自に行う「仕事と生活の調和シンポジウム」のポスター館で、統一土曜閉所運動を建設産業労働組合懇話会(同じ建設産業に働く労働組合の組織体:日建協、全電工労連、通建連合、建設連合、道建労協、長谷工グループ労組)の取り組みとして紹介したいとの要請を受け、統一土曜閉所運動のポスターやリーフレットの提供を行いました。また、東北ブロック仕事と生活の調和推進会議がまとめた「仕事と生活の調和推進のための取組好事例集」(平成19年10月)に全電工労連に加盟するユアテックユニオンの統一土曜閉所運動が「上部団体と一体となった労働組合の取組」として掲載され、今後東北地区全域に広報される予定です。
このシンポジウムでの紹介を機に、東北地区のみならず他の地域へも統一土曜閉所運動が水平展開され、産業全体の運動となるように、今後もあらゆる方面へ働きかけを行っていきます。

取組好事例集 宮城労働局シンポジウム会場
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家族連れに「建設のしごと」をわかりやすく紹介

科学技術館で開催された科学ライブショー「ユニバース」にゲスト出演し、「くらしをささえる建設のしごと」と題して、小中学生を中心とした家族連れを対象に、社会資本整備の大切さと建設の仕事を紹介する講演を行いました。科学ライブショーは、科学技術館で毎週土曜日の午後に2回開催されている常設ショーで、今年の1月13日に引き続き、日建協では2回目の出演となりました。
講演では、「鉄道、空港、水道などがない世界は?」について見学者と一緒に考え、建設の仕事が日々の便利な生活を支える「無くてはならないもの」であることを、子供達が大好きな新型新幹線やポケモンジェットの写真を織り交ぜながら、わかりやすく楽しく説明しました。他にも日頃目にすることがない地下に造られている防災設備の紹介映像を見せながら、災害大国日本ならではの防災施設の大切さと、それを造っている建設産業の役割を説明しました。
会場には、2回のショーで親子連れを中心に130人ほどの来客があり、普段見ることのない関東周辺の防災施設の紹介映像などを興味深く見入っていました。また、ライブショー終了後のアンケートでは、「今後も、いろいろ日本のすばらしいところを子どもたちに教えて欲しい。」「勉強になるお話で、小1の息子も興味深く聞いていました。」「地下の構造物がすごかった。」など、家族そろって建設産業に対して関心を持っていただけたようでした。
また科学技術館からは今後も定期的なゲスト出演を依頼されており、次回ユニバースへのゲスト出演は春頃になる予定です。
科学ライブショー「ユニバース」HP http://universe.chimons.org/jsf/

ライブショー会場
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連帯強化と運動の浸透にむけて

建設産業労働組合懇話会(産労懇)の第7回総会を開催しました。産労懇は、同じ建設産業の労働組合が組合員の労働環境の向上と建設産業の魅力化にむけて活動をしています。
第7回の総会では、懇話会の会長である青本議長(日建協)の2007年から2008年にかけての活動に対する決意表明や、前年の活動結果にもとづき、新たな活動方針を協議し、今年も連帯を強化して取り組んでいく方針が採択されました。
今年度の活動の重点項目として、産労懇全体で継続して取り組んでいる統一土曜閉所運動については、これまで以上に産労懇内の運動に対する意識を向上させていくための具体的な活動を検討し実行に移すことや、それぞれの組織で開催するセミナーや研修会をつうじた人的交流を活発に行っていくことの提案がありました。
また、それぞれの組織における今年度の活動方針や、これまでの活動結果を発表し、建設産業の仲間の活動を理解するとともに、協力関係を今後も強めていくことで、産業全体の向上につなげるためにも定期的な運営員会の開催が重要であるとの共通認識を確認しました。
日建協では統一土曜閉所運動や賃金交渉の情報交換にとどまらず、産業政策の力を一層強めていくために、産労懇のつながりを大切にし、新たな活動の展開を求めていきたいと思います。

総会開催風景
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日建協が参加しているBWI-JAC(国際建設林産労働組合連盟 日本協議会)の活動の一環で海外の労働組合との意見交換会に臨みました。オランダおよびデンマークからの使節団は共に、それぞれの国の建設関連の職業別労働組合であり、同組合に所属する労働者側に加えて雇用者側の方々も交えての「技能者の職業訓練・教育制度のあり方」をテーマとした意見交換となりました。この意見交換を通じて、OJT等により企業活動の内部で従業員の習熟を図っていこうとする日本のあり方とは異なり、職業別労働組合が雇用者と対等に手を取り合いながら政策力を発揮していくことにより、人材の育成・教育の効用を維持していこうとする諸外国の現状を実感することができました。
また、ドイツからは建設関連の職業別労働組合に所属している国会議員の方々を招いての意見交換となりました。主なテーマは「環境に配慮した企業活動の中での労働組合の関わり方」についてです。日本においても、昨今、CSR(企業の社会的責任)等の取り組みにより環境に配慮した企業活動で企業価値を高めていく潮流が芽生えていますが、ドイツでは企業価値向上としてではなく、一企業の本業とは完全に分離した形で環境の持続可能性に貢献していこうとする理念が通常とされており、生態系や社会の中での企業活動の位置付け方やあり方に相違が感じられました。建設産業の魅力についてはオランダ、デンマーク、ドイツ共々低く、日本と同様に魅力向上に取り組んでいます。意見交換会の場において、日本の建設産業の魅力化に向けて日建協が実施している「出前講座」の取組内容や、その効用について紹介した結果、ユニークなアプローチであり大変興味深いとの関心が寄せられました。
世界基準と日本基準の相違という観点から、日建協が進める労働環境改善への取り組み姿勢を見つめなおす良いきっかけになったと考えます。

デンマーク使節団 オランダ使節団

Compass Vol.775 一括PDFはこちら(8.94MB)

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