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日建協第87回定期大会が、8月2日・8月3日の両日、東京(日暮里)のホテルラングウッドにおいて開催されました。2010年度の日建協活動のスタートとなる本大会には加盟組合から代議員と多数の傍聴者が出席し、今年度の活動方針について活発な議論が交わされました。

大会の冒頭、福島議長は「混沌とした状況の中、皆さんの建設産業に対する愛情と思いを引き継いでこの1年間、ワーク・ライフ・バランス実現に向けた意識改革、連帯意識の更なる向上、産業内での連携に注力し、活動してきた。」と振り返った後、「『失われた20年』と言われる時期に育った私たちが、この愛する産業を支えていかなければならない。一人ひとりが『何ができるのか』を考え、連帯を強め、産業をスパイラルアップさせるために一歩一歩、着実に前進していこう」と力強い挨拶を述べ、大会はスタートしました。

福島議長挨拶

議長挨拶に続き、多数お越しいただいたご来賓を代表して5名の方よりご挨拶をいただきました。
日本労働組合総連合会(連合)の菅家副事務局長からは「大きな時代の転換点にいる今だからこそ、新たな社会像が求められている。実現に向け日建協とともに邁進していきたい。」との挨拶をいただきました。続いて、内閣府 仕事と生活の調和推進室の本多参事官からは、昨年度、日建協で開催した女性技術者懇談会に触れ、「結婚・出産後も働き続けることに不安をもつ働く女性を引きとめるのも組合の役目のひとつ。中長期的に考えれば女性の活用を含むワーク・ライフ・バランスに取り組む組合活動は社会経済の発展にもつながるという確信を持って進めていってほしい。」とのお言葉をいただき、国土交通省 総合政策局 建設市場整備課の松本労働資材対策官より「新しい時代に変わっていくなか、技術と経営に優れた企業に残ってもらいたい。そのためにも次世代に技術をつなげていくことは技術者の責務であるが、産業が夢や希望と誇りを持って進んでいかないと、技術を伝えていくべき次世代は入ってこない。日建協の取り組みにより働く者にとって良い環境が作られていくとともに、産業の生産性が上がっていけば良いと思う。」とのお言葉をいただきました。

また、厚生労働省 職業安定局 建設・港湾対策室の堀井室長からも「建設業で働く一人ひとりを大切にする日建協の取り組みに敬意を表する。産業をめぐる状況が厳しいときは、その産業が強くなるチャンス。明けない夜はない。」とのあたたかいエールが寄せられ、最後に産業別組織の仲間である建設産労懇を代表し、建設連合の星野中央執行委員長より「建設産業の構造的問題は一企業、一組合あるいは業界団体、産別のみで解決できる問題ではない。それぞれにやり方はあるが、同じ目標を目指し、今後とも日建協とは連携を密にしていく。」との言葉をいただきました。

菅家 功 氏
日本労働組合
総連合会(連合)
副事務局長

本多 則惠 氏
内閣府
仕事と生活の調和推進室
参事官

松本 貴久 氏
国土交通省 総合政策局
建設市場整備課
労働資材対策官

堀井 奈津子 氏
厚生労働省
職業安定局
建設・港湾対策室長

建設産労懇
星野 康幸 氏
建設連合
中央執行委員長

建設産労懇
野崎 浩二 氏
全電工労連
議長

建設産労懇
松本 晃 氏
道路建設産業労働組合協議会
議長

建設産労懇
久井 俊樹 氏
長谷工グループ労働組合
中央執行委員長

続いて、2009年度の日建協活動報告・決算報告および共済制度運営報告・共済制度運営費決算報告の審議が行われ、出席代議員全員の賛成により、この1年間の日建協活動が可決・承認されました。

 

大会の様子

2009年度の活動に一区切りがついたところで、2010年度本部役員の選挙が行われ、すでに2009年度の定期大会で2年任期の承認を得ている福島議長を除く10名の新執行委員が選出されました(新執行部の顔ぶれについては別掲をご参照ください)。

選挙後、選出された新執行部を代表し、福島議長は「一組合では困難な取り組みが日建協の活動の基本だが、その本質は実際に働いている方の最前線の声にある。日建協の使命は、働く者の悲鳴を様々なチャンネルを通し発信していくことにある」とし、『加盟組合における日建協存在意義の向上・業界団体との連携の充実・産業外への広報強化』の3つの方針を掲げ「建設産業は未来へと続いていくが『良き産業』『輝きある産業』は私たちの意識にこそかかってくる。ともに頑張ろう!」と新年度に向けた強い決意を込めた挨拶を行いました。

続いて、新執行部より2010年度の日建協活動方針(案)・2010年度予算(案)・2010年度日建協共済制度運営費予算(案)の各説明を行ったところで、大会初日は終了しました。

大会2日目では、前日に説明が行われた2010年度の活動方針(案)他について、3つの分散会で討議を行い、出席代議員と日建協本部の活発で熱のこもった議論が繰り広げられました。続いて午後からの全体会議において各議案が審議され、分散会で十分な議論が尽くされた2010年度の活動方針(案)を含む全ての議案は、出席代議員全員の賛成により、可決・承認されました。

●大会議長団

●選挙管理委員長

矢島 代議員
(戸田建設職員組合)

角田 代議員
(大和小田急建設労働組合)

武者 代議員
(ハザマユニオン)

●分散会主査

稲葉 代議員
(大豊建設労働組合)

相川 代議員
(馬淵建設職員組合)

山本 代議員
(大鉄工業労働組合)

●アシスタントのみなさん

左より:
伊藤 志摩 さん
(戸田建設職員組合)

内田 舞 さん
(五洋建設労働組合)

千葉 真理子 さん
(西松建設職員組合)

萩原 由美子 さん
(飛島建設労働組合)

松丸 孝子 さん
(三井住友建設社員組合)

大会に引き続き、多数のご来賓と加盟組合執行委員の出席のもと、名刺交換会を開催しました。冒頭の福島議長の挨拶に続き、日本労働組合総連合会(連合)の木村総合企画局長より「労働を中心とした福祉型社会のバージョンアップに取り組む。そのためにも就労環境を向上させ、労働を通し社会にアクセスし、自己実現に安心して臨める社会を目指していく。日建協もどんどん議論に参加してほしい。」とのご挨拶をいただき、社団法人 日本建設業団体連合会(日建連)の有賀専務理事からは「産業界と労働界は車の両輪である。活発に、効率的に、一つになってこの難局を乗り越えていきたい。」とのご挨拶をいただきました。続いて財団法人 リバーフロント整備センターの竹村理事長から「インフラという言葉には『人には見えない』という意味もある。社会の下部構造とも言うべき建設産業は、見えないところで日本を支えているインフラセクターである。今後とも力を合わせ、日本の下部構造を守っていっていただきたい。」とのご挨拶をいただいた後、国際建設林業労働組合連盟 日本加盟組合協議会(BWI-JAC)の河田議長より「森林産業、建設産業とも労働環境は諸外国においても厳しい状況にある。日本の労働環境も今なお厳しいが、人も賃金も確保すべきところは確保されなければならない。ともに協力していこう。」とのご挨拶をいただきました。

ご来賓の方々からの激励と祝辞をいただいた後は、加盟組合を代表し、東鉄工業労働組合の米川委員長より「時短アイデア大賞・図画コンクール受賞式(別掲)に感動するとともに、家族・子供あっての仕事であり、それこそがモチベーションの源であることを実感した。」という挨拶と声高な乾杯のご発声をいただきました。
会は終始、和やかな雰囲気で進み、途中、2009年度をもって退任する日建協役員の感謝の思いを込めた挨拶をはさみ、最後は2010年度の日建協新執行委員の自己紹介と2010年度に向けた抱負をのべ、閉会となりました。

新年度のスタートにあたり日建協執行部も気持ちを新たに引き締め、私たちの労働環境の向上に向けて全力で活動していきます。加盟組合員の皆さん、今後ともどうぞよろしくお願いします。

木村 裕士 氏
日本労働組合
総連合会(連合)
総合企画局長

有賀 長郎 氏
社団法人 日本建設業
団体連合会(日建連)
専務理事

竹村 公太郎 氏
財団法人 リバーフ
ロント整備センター
理事長

河田 伸夫 氏
国際建設林業労働組合連盟
日本加盟組合
協議会(BWI-JAC)
議長

米川 委員長
(東鉄工業労働組合)


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