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みなさんも日頃時短に取り組まれていると思いますが、なかなか効果があらわれてきませんよね。
日建協もいろいろな取り組みをみなさんと行っていますが、タイムマネージメントをヒントに、いまのわたしたちの働き方や取り組み方を考えてみてはどうでしょうか。
このタイムマネージメントとは、ベストセラーの『7つの習慣』(スティーブ・R・コヴィー著)で紹介されたものです。その内容では、ゆとりある豊かな人生を送るには、自分の人生に目標の優先順位をつけるために効果的な時間管理を推奨しており、充実した人生を過ごす秘訣を解いています。
今回の特集は、このタイムマネージメントをヒントに、時短効果が期待できる内容を、わたしたちの仕事への取り組みにアレンジして考えてみました。
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時間はすべての人に公平に24時間与えられています。限られた時間を有効に使う方法を知って実践することができれば、きっと今以上に充実した人生を送れるはずです。そのためにも、今の働き方の意識を変えていきましょう。
みなさんは日々の自由時間はどれくらいでしょうか。日建協でおこなったアンケート結果から、平均的な一日(平日)の時間スケジュールを比較してみると(図−1)、所定外労働時間が月80時間を超えた方は、帰宅後の自由時間が2時間程度しかありません。これでは日々の生活に必要な時間すら取れないことから、タイムマネージメントが必要と言えます。
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童話作家ミヒャエル・エンデの名作「モモ」によると、現代人が忙しいのは、“時間どろぼう”がみんなのゆとりの時間を盗んでいってしまうから、だそうです。時間どろぼうを退治してくれる「モモ」がいないこの現実世界では、自分で浪費を退治するしかありません。厳しい環境に適応せず、考え方を変えていかない仕事を続けていると、モモの見た“時間どろぼう”があらわれて、貴重な時間を浪費し、ゆとり時間である自由時間が減少する原因になるかもしれません。
仕事時間に潜む“時間どろぼう”を見つけ、ゆとり時間である自由時間を確保するには、タイムマネージメントの力が必要です。
それでは、タイムマネージメントの具体的な内容について見てみましょう。
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“時間どろぼう”をさがすには、まず一日の仕事をふり返ることから始める必要があります。
図−2の「仕事時間分析チェックシート」を用いて、ある一日、出社して退社するまでに行った仕事の内容を書き出してみてください。一日の作業内容ごとに記入し、その作業がどこの領域に当てはまるかを確認し、さらにその領域にどれくらい時間を費やしているかを見てください。
仕事の内容欄には、社内外での会議や打合せ、デスクワーク、電話、書類作成など、多岐にわたる項目が記載できると思います。
時間管理のマトリックス(図−3)を使って、日々の作業内容がどの領域にあてはまるのかを確認してみましょう。
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毎日が忙しいと感じる方は、昨日の自分をふり返って、仕事の棚卸を行ってみましょう。
忙しいと感じる方の多くは、緊急で重要な仕事が多い傾向があるのではないでしょうか。この領域(第一領域)での仕事には、作業時間に厳しくリミットが設けられ、仕事内容を見直す余裕もなく、ミスや作業の手戻り、不具合の発生などから、無駄な時間が発生しやすい危険があります。
限られた時間を有効活用して、ゆとりある自由時間を得るためには、作業前に事前の計画や準備が必要と考え、タイムマネージメントでは第二領域での仕事を重要視しています。
ちょっと忙しい日々が続いたら、自分の作業内容から仕事の棚卸しを行い、働き方を見直してみましょう。
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一日の仕事では、内容の異なる多くの作業に取り組んでいると思います。
ひとつの作業にかかるたびに準備や段取りを行うのでは、決して効率化は図れません。作業前後にある準備時間を極力まとめてから、一気に作業にかかる方が仕事の効率化になります。
複数の作業を行う場合(図−4)
【改善前】 作業の前後に準備時間が存在するため無駄が生じ、全体の作業時間は長くなります。
【改善後】 複数の作業にかかる前の準備時間をまとめて行い、複数の作業を連続して処理することで、作業間で生じたダブり作業の無駄が削減され、無駄な時間を減らすことが期待できます。
みなさんも、仕事への取り組み方をちょっと見直してみませんか?
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前項までは、一人ひとりが作業を効率化するための取り組みを紹介しました。しかし、わたしたちの仕事は、たくさんの人の手を借りながら進められています。組織や職場内でもタイムマネージメントの考え方を実践することが、作業の効率化や時短を推進するために重要になります。
チームで実践する際は、次のようなポイントを意識してみてください。
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●情報の共有
〜ホワイトボードやスケジュール表等の活用
●作業の進捗状況把握
〜進捗確認と未達時のサポート
●作業の平準化
〜仕事が特定の個人に偏らない
●整理整頓をする
〜共有ファイルはわかりやすく不要なものは捨てる
●わからいないことは教えてもらう
〜仲間の時間をもらう
●「ほう・れん・そう」の徹底
〜上司への報告・連絡・相談から仕事の効率UPへ
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わたしたちの仕事は、職場でのチームメンバーの個々の成果の結集で、より大きな成果となります。仕事を効率化するためには、チーム内のメンバーの仕事が相互に見えている環境を整備することが必要です。日ごろの上司や同僚とのコミュニケーションが不可欠ですよね。
では、職場でのタイムマネージメントから時短につながるアイデアや具体例をみてみましょう。
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日建協では、長時間労働を改善する目的で、加盟組合のみなさんから、取り組み事例やアイデアなど、合わせて100件の応募を頂きました。
今回ご応募いただいた事例やアイデアには、建設業界で働くみなさんが時短に取り組むためのヒントが盛りだくさんで、まさに宝の山(!?)です。この事例集がさらなる時短促進につながれば幸いです。一度日建協のホームページからこちらをのぞいてみてください。
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職場でタイムマネージメントを行う際、各人の仕事のスケジュール管理を、カレンダーやホワイトボードを用いて誰にでも見えるようにしているケースも見られます。
その一例として「仕事の見える化ボード」を紹介します。(図−5)
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「仕事の見える化ボード」は、既に労使で取り組んでいる加盟組合もあり、実際に作業所でも導入されています。
みなさんの職場でも「仕事の見える化ボード」を導入して、仕事の効率化をすすめてみませんか?
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※横河工事の労使による「仕事の見える化ボード」の取り組み事例を
こちらで紹介しています。
http://www.yokogawa-kouji.co.jp/mieruka-board.html
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今回の時短特集では、タイムマネージメントをヒントに、時短効果が期待できる内容を、わたしたちの仕事への取り組みにアレンジして考えてみました。タイムマネージメントの視点から仕事を見つめ直すと、実に多くの無駄な時間が仕事時間に潜んでいるのがわかります。その無駄を取り除く行動を個人やチームで実践することで、仕事の効率化が図られ、そのくり返しからきっと時短効果があらわれることでしょう。
組合員のみなさん、ゆとりある豊かな人生を過ごすためにも、タイムマネージメントを意識して、充実した自由時間を増やしていきませんか?
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11月の時短アンケートのお願い |
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日建協時短アンケートでは、毎年11月、組合員の約25%を対象にご協力をいただいております。労働時間、休日取得状況、時短推進活動などのデータを取り集めており、建設産業の労働実態の現状を的確に表す貴重な資料となります。
この調査報告をもとに行政(厚生労働省、国土交通省)、業界団体、加盟組合企業等に労働状況を伝え、声を上げています。
今年もわたしたちの労働条件向上のための調査にご協力をお願いします。
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内閣府 仕事と生活の調和推進室
ワーク・ライフ・バランスの実現にむけた「3つの心構え」と「10の実践」
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