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大豊建設労働組合
スペース

昭和11年、満州国(当時)の電力不足を解消するため建設が計画された豊満ダムは、戦渦のなかで建設を進め、昭和18年3月に送電開始までこぎつけました。戦後の昭和24年、ここで活躍していた技術者が日本に帰還し起こした会社が大豊建設のルーツとなります。また、社名もこの大豊満ダムから由来しており、当時の建設技術は後の大豊建設の技術開発に大きく貢献しています。

同社は土木工事におけるニューマチックケーソンや泥土加圧シールドといった特殊工法を得意としています。また、近年では建築工事を強化すべく注力しています。

本社は隅田川に架かる永代橋の袂にありますが、組合事務所は秋に「べったら市」で賑わう日本橋界隈にあります。


● 設  立 : 昭和44年(1969年)12月22日
● 組合員数 : 629名(2011年9月1日現在)
● 組 織 率  : 約67.9%
● 支  部 : 7支部
● 本部執行委員数:7名
● 執行委員会:原則月1回

左から、長崎副委員長、邉見(へんみ)委員、尾下副委員長、稲葉委員長、 山口書記長、浦上委員、清野委員
2011.9取材

べったら市

エホアラ港建設工事
(マダガスカル 平成21年7月竣工)

福生市庁舎
(東京都 平成20年3月竣工)

スペース
 今、一番必要なものは “コミュニケーションと気概”

当労組では、組合のホームページやアンケートの回答などをWEBで行っています。便利になった反面、組合員の顔や執行部の顔が見えにくくなり、コミュニケーションの質が低下してきたような気がしています。できるだけ直接対話してお互いが議論を交わしていくことが必要だと感じており、顔と顔を向き合わせた活動を重視していきたいと考えています。昔と比較すると、本部体制や財政の事情により活動内容を変えていかざるを得ないのですが、変えてはいけないものがあると最近感じています。過去にとらわれる必要はないと思いますが、先輩方が築き上げた「気概」は受け継いでいかねばなりません。今年度は、しっかり組合員と向き合って「組合の本質」に目を向けていきたいですね。

稲葉中央執行委員長 尾下中央副執行委員長 山口書記長
 「作業所異動時休暇の制度化にむけて」

異動時の休暇は運用で行っていますが、具体的な内容が明文化されておらず、職種や所属支部によって取得率にバラつきがあるため、当労組では10年来会社に要求している「作業所異動時休暇」の制度化実現にむけて取り組んでいます。

 くみあい機関紙「しののめ」

年3回発行しています。組合の機関紙はとかく文字が多くなりがちですが、WEB版への移行に伴い、写真を多くして楽しく読んでもらえるように考えて制作しています。各支部の現場を紹介したり、組合員の過去と現在の写真、お子様の写真等を掲載しています。また、ホームページでもレクリエーションの様子を掲載しており、名古屋支部で実施した日建協統一土曜閉所日の前日の懇親会や、東京支部で実施した納涼船は非常に楽しい記事になりました。

年3回発行の機関紙「しののめ」
納涼船に乗る前のひとコマ。楽しそうです。

 ワーク・ライフ・バランスを実現するためには

ワークとライフの比率は個人によって差があると思います。例えばワークが9割、ライフが1割だとしても、本人が満足している中でどちらも充実することができれば、バランスが取れているものだと考えます。

しかし、現状においてワーク・ライフ・バランスを実現していく為には、一義的な時短の推進だけでなく、建設産業の構造自体を見直すことも必要だと考えています。

低価格入札に端を発する受注構造の歪みは、現場で働く技能労働者の生活環境を左右する問題となっています。休みたくても、生活していく為に休まず働かざるを得ない状況では、ワーク・ライフ・バランスを実現することは困難です。日建協をはじめとする労働者団体や、業界団体が力を合わせて発注者に対して働きかけ、社会基盤を支える基幹産業であることをアピールしていくことで、健全な受注体制を再構築する必要があると考えています。

職人さんから我々ゼネコン社員まで、みんなが笑顔で仕事し、笑顔で休める環境となることを期待しています。

今年で3期目となる稲葉委員長と山口書記長が舵をとる大豊建設労働組合。「長く努めることで初めて気づくこともある」といった稲葉委員長の言葉が印象的でした。委員長と書記長のコミュニケーションは目と目で通じ合っていると思わせるものがありました。大豊建設労働組合の今後の活躍は間違いないと思う訪問でした。

Compass Vol.791 PDF版はこちらです