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日建協では、日建協活動の理解促進のため、また建設産業が抱える問題に対する意見交換を行う目的で、加盟組合企業への訪問を行っています。
今回も、加盟組合企業の経営者、人事労務担当者に加えて、土木・建築担当部門長の方にも多く出席いただきました。
建設産業に関する、様々な課題の解決にむけた日建協の取り組みについて理解を深めていただくと共に、加盟組合企業の経営者の方々がどのような意見を持っているか、訪問による直接対話を通して知ることができました。 |
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【訪問概要】
期 間 2005年9月〜2005年11月実施
時 間 各会社 約1時間30分
【議 題】
1.日建協2004年度活動報告、2005年度活動方針
2.時短推進活動について
・2005年6月 統一土曜閉所の結果について
・「2004年時短アンケートの概要」内容説明
・2005年11月統一土曜閉所についての協力要請
3.産業政策活動について
・提言「公共工事における無報酬業務を解消するために」
・提言「民間分譲マンション工事における契約体質改善にむけて」 活動状況報告、及び意見交換
4.雇用延長、定年延長制度導入にむけて
・専門委員会報告書紹介、及び意見交換 |
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時短推進活動についての意見交換の様子をご紹介します。
日建協 「時短アンケートからもわかるように、組合員特に外勤者の残業時間は過去最長になっています。心と体の健康に影響が及ぶ危険性のあるレベルに達している社員も少なくありません。」
会 社 「建設業界の競争激化により、無理な工期短縮も受注条件になっている。そのしわ寄せが職員に及んでいることは認識している。」
日建協 「日建協では時短へむけた取り組みとして、統一土曜閉所運動を行っています。今年6月は最近では最も高い閉所率となりました。良くなった理由について調べてみると、多くの組合が会社からの協力を挙げています。」
会 社 「統一土曜閉所運動の意義に賛同しており、休むように通達を出している。もし組合が働きかけても休まない作業所長がいれば、会社からも説得するので言って欲しい。また、会社としてできる協力はしてきたつもりだが、職員自身が何としても休むという意識に変わっていくことも大切だと思う。」
――― 日建協から11月12日の統一土曜閉所運動への協力要請書を手渡す。―――
日建協 「会社として時短推進にむけて取り組んでいることはありませんか。」
会 社 「配属人員の多い作業所では交代での休日取得、もしくは現場異動時の長期休暇を事前に計画してとるように指導している。」
このように、会社側も時短推進、休日取得については、その重要性を認識しており、一緒になって解決していこうとする姿勢が見られました。
他の議題に対する主な意見は以下のとおりです。 |
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錢高組 |
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青木あすなろ建設 |
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奥村組 |
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小田急建設 |
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大鉄工業 |
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大日本土木 |
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東鉄工業 |
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同和工営 |
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飛島建設 |
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フジタ |
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■産業政策活動について
「提言内容に同感、 日建協活動に期待」
・発注者側の組合との意見交換は興味深い。担当者であれば理解し合えることが多くあると思う。状況改善にむけて話し合いを継続してほしい。
・公共工事に関する提言書、民間分譲マンションの提言書とも内容はその通りで、納得できる。提言書の内容が実現すれば、所定外労働時間の削減だけでなく、利益率の向上にもつながると思う。
・経営者団体も含めて、建設産業全体で取り組んでいくべき問題だと思うが、個々の企業が具体的に取り組むことは難しい。日建協活動に期待している。
■産業の魅力化について
「建設産業への理解のために、 もっとアピールを」
・社会資本整備の重要性から建設産業についてアピールするべきである。
・子供の頃から実際に現場を見てもらうことが、建設産業の社会資本整備への貢献を理解することへとつながる。
・マスコミ報道によるマイナスイメージの影響が大きい。良い面をアピールしてほしい。
■雇用延長・定年延長について
「充分に検討して、 よりよい制度導入へ」
・まだ社内で検討しているところだが、新入社員採用も含めて、職員の構成や経営方針にもかかわる問題なので十分検討して、組合に提示したい。
・再雇用者を効果的に活用すれば、ひいては長時間労働問題の改善にも繋がると期待している。
・60歳以降の仕事内容をどうするかが問題と捉えている。
【会社訪問をおえて】
業務多忙の中、多くの加盟組合企業が訪問に応じて、日建協活動を理解していただきました。また建設産業の抱える問題について意見交換することができました。
その中で「好況感が感じられないどころか、まだまだ厳しい状況が続いている。」と企業経営者の方々から実感のこもった声が聞かれました。この状況を乗り越えるためには、「労使が同じ目標にむかって、意見を出し合いながら、力を合わせていくことが不可欠」、との認識をあらためて確認することができました。 |
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