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新年 あけまして、おめでとうございます。

今年は建設ゼロ年
今年は、まさに『建設ゼロ年』と言うべき1年になるのではないでしょうか。  
建設業界は、昨年、かつてない地殻変動が起きました。1月の改正独禁法の施行を発端にコンプライアンスの徹底、すなわち談合・調整行為からの訣別をしたにもかかわらず、それ以前の反社会的な不祥事にばかりライトがあたり、産業全体に厳しい目が向けられました。その結果として建設産業に、実質的、精神的なダメージを大きく与え、働く組合員一人ひとりは、焦燥感、脱力感を重ねました。また、その訣別以後、業界全体が新たな入札、契約条件に対応する道を模索するなかで、厳しい労働条件を予感させる低価格の受注競争が進み、働く組合員の不安感を更に掻き立てる結果となりました。  
一方、景気の回復により民間建築需要は活況を呈していますが、労働力が需要に伴って急に増えるわけでもなく、働く私たちには過酷な労働状況に、さらに重石を載せられているという現実だけが残っています。  
このような昨年は、いったい、いかなる1年だったのでしょうか。まさに、建設産業の破壊を重ねたゼロ年は、昨年だったのかもしれません。しかし、すでに本年を迎えた今となっては、建設産業で働く私たちにとって、昨年は新たに変革する建設産業の準備期間、助走期間として必要な1年だったと信じたいと思います。


今日からスタート
今日から新たな1年が始まります。私たちは、現時点でも周りを見渡しながら右往左往している状況も見受けられますが、これからそんな余裕はありません。  
すなわち、自らが新たに自分のチカラで局面を切り開いていかなければ、何も変わりません。働く私たちが、不安感、焦燥感を持ちながら、よい仕事ができるということは決してありません。  
それでは、その状況から脱出する方策として、どのようなことが考えられるのでしょうか。今年は『建設ゼロ年』、すなわちゼロであり、何もない状況ともいえます。暗雲もすべて取り除かれたということです。私たち組合員同士は、ゼロから新たな建設産業に参画すべく、現状をつぶさに見つめ、相互に連携しあい、自ら一歩一歩と最善の方向に向かっていきたいと思います。


まず、この活動を着実に・・・
今年は、新たな労働時間に関する法律改正が見込まれています。どのような法制度になるかは、現時点ではわかりません。しかし、建設産業で働く魅力が薄くなっていくなか、現在の労働環境でモチベーションを高めて働き続けることは不可能だということは明らかです。建設物を黙々と作りつづけるだけでは、この産業で働く楽しさを生むことは難しくなっています。私たち日建協は、働く魅力を向上させるために、まずは、労働時間短縮と労働に見合った賃金水準を目指し、その目的を達成するためには、できることはなんでもするとの強い意識で進めていきたいと思います。  
具体的に、労働時間短縮に向けて幅広い広報活動、労使での意見交換による現状の確認と対策の提案支援、賃金向上に向けて組合員への連帯活動意識の高揚の取り組み、課題解決に向けた発注者への地道な提言活動を行っていきます。  
組合員の生の気持ちを伝え、広げつつ『現場』で働く楽しさを追求するような雰囲気づくりをしていきたいと考えています。この点については、まさに発注行政機関、企業経営者の方も、目指すべき方向は私たちと一致しています。


今年はこの活動に力を・・・
さらに、本年は以下の3つの活動に力をいれていきます。 @具体的な労働時間短縮案を掲げて、休日取得を促します。 ⇒今年は、現場終了時の異動時休暇と長期休暇を要求していきます。皆さんも日建協カレンダーを参考に、積極的に取得しましょう。 A産業の魅力化に向け、建設に関する勉強をしている大学生を訪問し、産業で働く魅力をPRします。 ⇒建設業の現場で働くとは、そういうことか。なるほど・・・。 B産業で働く女性を増やしたいです。 ⇒労働基準法の改正(4月)によりトンネル、シールドに女性が入れます。男性と女性が一緒になって元気に働くことはすばらしいことです。現場が明るくなることは間違いありません。  

『決して、建設産業で、働くことはつらいばかりではない』ということばが聞こえ始めるように、今年は不透明さを払拭した、未来に向けた明るい『建設ゼロ年』のスタートになることを信じています。  
日建協は、組合員のみなさんに対して、さまざまな明るい、元気が出る話題を届けられるように活動していきます。組合員の皆さん、本年もどうぞよろしくお願いいたします。


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