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2006年から始まった「出前講座」。講師は自らの入社した動機や入社以来の充実度の変遷、プライベートな内容を織り交ぜながら「建設産業の魅力」を紹介してます。日々の業務で「どのように感じ」、「どのように働いているか」、今回は講師の方々から伝えたかったことをお聞きしました。

2006年

法政大学工学部 
大阪工業大学工学部




参加者41名 

2007年

法政大学工学部 
大阪工業大学工学部
名古屋工業大学工学部
北海道大学工学部 
東洋大学理工学部 

参加者373名 

2008年

法政大学工学部 
大阪工業大学工学部
名古屋工業大学工学部
北海道大学工学部 
高知工科大学 

参加者200名 

2009年

法政大学工学部 
大阪工業大学工学部
名古屋工業大学工学部
北海道大学工学部 
東洋大学理工学部 

 参加者417名 

★興味をもってもらったと実感
北海道大学工学部 環境社会工学科
(男性51名、女性11名)
講師:戸田建設職員組合 野崎 克博さん

今回の主題が建設業の実態を上手に伝えるということで、資料作りにも気を使いました。飾ってはいけない、うそをついてはいけない、あまりにも生々しくてもいけない・・・と、資料づくりに頭を悩ませました。当日出前先に訪れ、教室にて資料等の準備をして始まりの時間を待っていたところ、学生が教室に集まりだしました。「おしゃれ!」との言葉が第一に思い浮かぶと共に、このように自由で、職種もたくさんあるこの時代に果たして、出前講座で建設業の良さをうまく伝えることができるか、興味を抱いてもらえるのかという不安を覚えました。
ところが、実際講義を始めてみると、かなり熱心な眼差しで聞いており(若干うつろな目も・・・)、講義終了後も熱く質問をぶつけてくる学生もいました。建設業に対する興味、理解を深められたことは実感しました。
 

★厳しさと魅力を伝えました
名古屋工業大学工学部 都市社会工学科
(男性39名、女性7名)
講師:奥村組職員組合 荻須 美樹さん

自分が就職活動をしていた頃は、自らゼネコンで働いている人を紹介してもらって、個人的にアポイントをとらなければ仕事内容を知ることができませんでした。
出前講座については、学校側からこのような機会を設けてもらい、学生にとってはとてもよい機会だったと思います。
大学の先生からは、ゼネコンは不人気と伺っていたので、ぜひゼネコンの仕事を知ってもらいたいと思いました。努力すれば女性だって現場監督になれると思います。しかし、建設業は厳しい業界なので、厳しさも伝えつつ魅力も話すことに留意しました。
学生の反応は、講義している間の話を聞く体勢はよかったのですが、講義後に質問をしてくる学生が少なかったのが印象的です。ゼネコンに興味がないのか、学生の体質が受身になっているのではないかと感じました。

★建設業界のアピールがもっと必要
法政大学工学部 都市環境デザイン工学科
(男性81名、女性13名)
講師:東洋建設職員労働組合 関根 健男さん

出前講座の依頼を受け、母校の土木工学科の現況をホームページで調べたら、土木工学科の名前がありませんでした。
『都市環境デザイン工学科』となっており、学科の説明でも「土木」という表記は一切ありませんでした。やはり今のご時世、コンクリートより環境なのでしょうか。
今では、この学科から建設業に就職する学生は1〜2割しかいないそうです。
しかし、私は一人でも多くの学生にこの仕事の魅力を伝えるために、現場での日常業務の他、現場で起きる喜怒哀楽、また工事完了時の達成感などを分かりやすく説明しました。質問をしてくる学生や、ゼネコンへ行きたいと言った学生もいて、日建協等の建設業界のアピールがもっと必要だと感じました。

★仕事に魅力がなければ人生もったいない
名古屋工業大学工学部 都市社会工学科
(男性39名、女性7名)
講師:東洋建設職員労働組合 横井 敦さん

今回の出前講座では、現場での物を作る楽しみと達成感、建設業のスケールの大きさを伝えたいと思いお話しをさせてもらいました。
どのような業種に就職しても働くということは大変なことです。仕事に魅力がなければもったいない人生になってしまいます。建設業はやりがいのある仕事だと胸を張って言うことが出来ます。
その辺りを学生に伝えたかったのですが、上手に伝わったかどうか・・・。受講対象者が事前に分からず、出席も取らないと聞いたので、よく集まっても15〜20名程度かと思っておりました。しかし46名もの学生が集まり驚きました。今の学生はまじめなのか?やはり就職が厳しく、このような講座に興味があるのか?ゼネコンに興味があるのなら嬉しいのですが。
講義後の質問が少なかったのが残念です。

★自分のした仕事として残る!
東洋大学理工学部 建築学科
(男性150名、女性16名)
講師:大和小田急建設労働組合 一藁 雄介さん

出前講座の依頼をうけてしかも開催の場所が自分の母校と聞いて驚きましたが、建設業界の魅力について、自分の今の状況等踏まえて説明しうまく伝える事ができればと思いました。現場施工管理の一連の作業の流れ、仕事の内容、そして建物を作るという事で充実感や達成感を得られるという魅力がある事を、うまく伝える事ができたのではないかと思います。
「ゼネコン」は現場管理だけでなく、設計・設備など一つの会社の中で行っています。それはそれだけ多くの職種がありそれぞれの役割もあります。一つの仕事だけを見てるだけでは建物は作れないのです。「ゼネコン」とは一会社で多彩な仕事ができる会社なのです。今回出前講座を行って、学生の「ゼネコン」に対する意識が少しでも変化したのかなと思います。どんな業種にも楽しい事、辛い事はあります。(建設業界だけではない!)最後の質問時間では、何もなく寂しい感じがしました。学生のみなさんにはもっと積極的・自発的に建築業界について知ろうという意識を持ってもらいたいなと思います。

★ゼネコンの仕事について知ってもらいたい
大阪工業大学工学部 都市デザイン学科
(男性44名、女性5名)
講師:ハザマユニオン 河合 慶憲さん

最初に講座の依頼を受けたときは一瞬戸惑いましたが、すぐにやってみようと思いました。
その理由としては土木の仕事はテレビや新聞であまり取り上げられることはありません。取り上げられるのは事件や事故の場合が多く、ゼネコンの仕事の内容についてはほとんど知られていません。
私のように真面目にクールにこつこつと仕事をしていても、その実態が世に知られることはありません。講座の目的は建設業の魅力を伝えて、就職希望者を増やし業界の活性化や発展に繋げていこうというものでした。講座をやる前は25分という持ち時間は長すぎるなと思っていました。
しかし、資料作りの作業に取り掛かっていくうちに25分の限られた時間ではとても話しきれないと思うようになり、本番においても少しタイムオーバーしてしまいました。
学生さんたちにとってどれくらい役に立てたかはわかりませんが、自分にとっては大変貴重な良い経験となりました。

★ゼネコンならではの充実感と
 達成感を伝えたい

法政大学工学部 都市環境デザイン工学科
(男性81名、女性13名)
講師:ペンタユニオン 長谷川 直也さん

2006年に初めて出前講座を行ったときは土木工学科の学生15人程度が対象でした。ゼネコンとは土木建築の構造物を造るという大枠での仕事の内容は知っていても、その組織の中での仕事とはどういうことをするのかということを知らないので、実際の仕事の内容についてを伝えることができればと思いました。
仕事を通して、日々構造物が出来上がっていく様を見ながら仕事の充実感、達成感が得られるという魅力を伝えることができたかと思います。
2009年に行った講義では、学科名が『都市デザイン工学科』という名称に変わり、100名程度が対象でした。講義内容は同じでしたが、学生の意識はかなり変わったと感じました。学科名が変わったことも影響しているかとは思います。中には土木系であることを認識し、ゼネコンも就職先の一つとして捉えている学生もいました。現場での仕事は確かに厳しいものですが、ゼネコンという会社の中での仕事といえば、先ず現場でしょう。現場で物を造ってなんぼの会社です。

会場の様子

Q:建設産業に対するイメージは?

A:厳しい時代が続いている、将来が見えない。
A:工事現場で働いている、転勤ばかりしているイメージ。
A:仕事の量がかなり多くて、給料とつり合わないイメージ。
A:体力的に厳しい、働く時間が長い。
A:男社会、体育会系。

Q:出前講座についての感想や講義以外に知りたかったことは?

A:ゼネコン職員の具体的な1日の内容を知ることができた。
A:とても魅力のある仕事だと思えるようになった。
A:新入社員の職場での仕事の様子をもう少し詳しく知りたかった。
A:施工管理以外の設計や研究などの仕事内容も知りたかった。

 魅力UPへのヒント
 建設産業全体の長期的ビジョン策定。
「建設産業」に対する誤ったイメージの払拭。
 時短への取組み、ワーク・ライフ・バランスへの取り組み。 
 女性への支援制度の充実。

 寮や社宅などの情報を公開、社員教育制度を紹介。
 施工管理と共に、設計・設備業務についても出前講座にて紹介。

出前講座では、講師の方々がそれぞれの想いで、学生にむかって熱く語りかけます。一生懸命説明するので、「発表時間が足りない」と感じる方がほとんどです。
 「建設産業の魅力を多くの皆さんに知ってもらおう」という想いで出前講座を開催しています。家族や親戚にも、また作業所近隣の方々にも「建設産業の魅力」を伝えることができます。
皆で魅力を伝えましょう!


Compass Vol.785 一括PDF(13.8MB)

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