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「今こそ力を合わせて 新たな扉を開けよう」
〜魅力ある職場の創造に向けて〜

淺沼組職員組合
スペース

1724年(享保9年)、柳沢藩の柳澤吉里は甲府から大和郡山に幕府から転封を命じられ、その時に、淺沼仁左衛門が随伴し、以後淺沼家は柳沢藩の普請方として代々仕え、明治維新後は奈良付近の名刹社寺の造営、修繕等に従事しました。1892年(明治25年)に「建築請負業淺沼組」を奈良県大和郡山市で創業。当時は学校建築に力を注いでおり、「学校の淺沼」と呼ばれていました。1937年(昭和12年)には、本社をそれまでの奈良県大和郡山市から大阪へ移し、「株式会社淺沼組」が誕生しました。
今回は大阪に本部を構える、アサヌマユニオンこと淺沼組職員組合の紹介です。


● 設  立 : 1957年9月15日
● 組合員数 : 968名(組織率:70%)
● 支  部 : 6支部
● 本部執行委員数:6名
● 執行委員会:年間20回
2010.1 取材

後列左より 
廣瀬執行委員
吉田副委員長
岡田委員長
谷口書記長
野田副書記長
猿橋執行委員


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 今年度のスローガンに込められた想いを聞かせてください。

私達を取巻く労働環境は、依然として厳しい状況であり、景気対策による効果が景気を急変させるとも思えません。しかし、このような状況ではあるものの、私たちが前向きな努力と実践を怠ってしまえば、建設業の魅力の向上はありえません。「賃金水準・企業業績・労働意欲・職場環境・生活水準」等の魅力向上は努力と実践の上に得られるものです。
今こそ、私たち一人ひとりが力を最大限発揮して一致団結し、前進して行きたいという想いと、私たちの求める魅力ある職場の創造への第1歩を「扉」という文字に託してスローガンとしました。

 組合として現在特に力を入れて取り組んでいる課題を教えてください

労働時間の短縮は建設業界の永遠のテーマであり、これまで様々な対応策が講じられてはいたものの、未だ成果は十分とは言えず、特効薬のような対策はみつからないといった状況です。
当職組において、内勤者の所定外労働時間の約15%、外勤者の所定外労働時間の約50%が休日の出勤時間であることを考えれば、土曜日を含めた休日取得の取組が重要であり、休日取得日数を増やすことが所定外労働時間の削減に有効な対策となるとともに、組合員が休養・休息を得ることにも繋がると考えています。
しかし、作業所では工期が厳しい等、土休取得が困難な現状から休日取得は土曜日にこだわらないことを考慮しなくてはなりません。そこで、代休・振替休日の取得率向上をめざした施策に着目して、「代休・振休取得率」を算出し、その取得率の向上を目標にしています。各部門で数値目標を定めて検証し、所定外労働時間短縮につなげていきたいと考えています。

さらに、4月の労働基準法改正の趣旨(長時間労働の抑制)についてこの機会に知ってもらい、時短に取り組むきっかけとしたいとも考えています。オルグ等をつうじて、良いアイデアや取り組みがあれば広報していき、組合員一人ひとりの意識高揚を図っていきたいと考えています。また、日建協への時短アイデア大賞への応募も呼びかけたいと思います。

その他、改正育児・介護休業法にあわせて、制度条件の拡充にも力を入れたいと考えています。今回の法改正により、短時間勤務制度や所定外労働の免除制度が適用されるのは、3歳までの子供をもつ組合員ですが、学童保育を鑑みて、10歳までの子供を対象として運用できるよう、会社側と協議しています。

また、昨年度の労使協議の結果、乳がん検診制度が導入され、会社から2年に一度、2,000円の補助が出ることになりました。利用促進にむけて、組合として広報に努めたいと考えています。

岡田委員長 谷口書記長
 ワーク・ライフ・バランス(WLB)についてどうお考えですか?

ここ2年ほどWLBを組合内で話し合ってきた中で、徐々にその概念が浸透しつつあります。
WLBをめざしていくために、私たちの現状を考えた場合、まずはゆとりが大切です。ゆとりがあると、やりたいことも芽が出てきます。
例えば、土休が2日から3日へと増えることで、何かしようという行動力も生まれてくるのではないでしょうか。「資格を取りたい」「趣味の時間を確保したい」「家族との時間を充実させたい」など、個人の希望をかなえたいという意識が芽生え、目標を定めることで、それにむけて努力しようという意識も強くなります。理想の自分をイメージし、ビジョンを持ち、努力することで目標に近づいていく。WLBは、ライフスタイルを見直していく前向きな考え方であると思います。

取材中、一つひとつの質問に丁寧にお答えいただいた岡田委員長ですが、「とにかく、組合員と家族に明るい話題を提供していきたい」と力を込めて話された言葉が、特に印象的でした。会社にも、その想いを強くうったえかけているとのことでした。
日建協加盟組合の仲間には、「厳しい環境が続いていますが、お互いに力をあわせて頑張りましょう!」というメッセージをいただきました。
お忙しいなか取材にご協力いただき、ありがとうございました。

Compass Vol.785 一括PDF(13.8MB)

Compass Vol.785